2025年7月3日放送の【タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって】千葉で紹介した、巨大アジフライ定食のお店は『館野食堂』です。

館野食堂は2022年8月にオープンした館山市山本の定食店で、館山市民にはおなじみの元喫茶店「茶の間」の建物を利用しています。国道128号線の山本交差点の一角にあるオレンジ色の建物が目印となっており、館山駅から車で約7分の場所にあります。開店からわずか数年でありながら、地元の人々に愛され続けている食堂として注目を集めています。同店は館山食堂のスタッフが新しく開いたお店という経緯があり、その豊富な経験と技術が活かされています。

この食堂の最大の特徴は、名物の幻の天丼にあります。見た目から圧倒される驚異的なボリュームで、丼からあふれんばかりの天ぷらが盛られており、エビ、サツマイモ、ナス、ピーマン、カボチャ、カンパチなどの新鮮な魚、春菊、大きなかき揚げなど15品目もの天ぷらが美しく重ねられています。このボリュームでありながら手頃な価格で提供されており、地元の人々からは「コスパ最高」と評判です。天ぷらは一つ一つ丁寧に揚げられており、特に魚の天ぷらは新鮮な房総の海の幸を使用しているため格別の味わいです。

地元の人々が最も愛する一品は、房総の名物料理であるさんが焼きです。アジなどの新鮮な魚を味噌と薬味と一緒に粘りが出るまで叩いた「なめろう」を、アワビの殻に詰めて焼いた伝統的な漁師料理です。このさんが焼きは、房総半島の古くからの食文化を継承する逸品で、山仕事に行く漁師が保存の利く料理として作り始めたのが起源とされています。館野食堂では、この郷土料理を昔ながらの製法で丁寧に作り上げており、ふわりと香る磯の香りと深い味わいが楽しめます。

その他の人気メニューとして、新鮮な刺身を使ったなめろうやブリ刺身、アジたたきなど、房総の海の幸を存分に味わえる料理が揃っています。定食メニューも充実しており、日替わりで提供される刺身定食は、その日に水揚げされた新鮮な魚介類を使用しているため、訪れるたびに違った味わいを楽しめます。また、鶏唐揚げやソース焼きそばといった定番メニューも、どれもボリューム満点で家庭的な味が自慢です。館野食堂では、地元の食材を活かした料理の数々を、広々とした50台収容可能な駐車場を完備した落ち着いた空間で味わうことができ、館山の新しい名物店として多くの人々に親しまれています。

吉村崇・平成ノブシコブシ