2025年10月18日放送の【モヤモヤさまぁ〜ず２】三鷹ロケで紹介した、タイ料理・カオマンガイ・ガイトートお店は『キッチン コンロ』です。

キッチンconroは、三鷹駅南口から歩いて約6分のところにある、夫婦で営むタイ・エスニック料理のお店です。2019年6月の開店以来、カフェのような親しみやすい雰囲気のなかで本格的なアジア料理が楽しめるお店として、地域の人たちから愛されています。

店主の矢向怜さんは、吉祥寺の人気エスニック料理店ペパカフェ・フォレストの系列店で約12年間腕を磨き、独立を果たしました。奥さまが美容室KilOを、ご主人がキッチンconroを、という形で一つの店内に二つのお店を構えています。半地下にあって少し分かりにくい場所ですが、淡いブルーの枠で囲まれた看板が目印になっています。店内は白を基調としたシンプルモダンな空間で、窓から陽が差し込む気持ちのよい雰囲気です。カウンター席のタイルにイラストが描かれているなど、細かなところにもこだわりが感じられます。

矢向さんには、もうひとつの顔があります。それは、4ピースインストバンドtoconomaのベーシストとして活動していること。2008年に結成されたこのバンドは、フジロックなどにも出演する実力派で、メンバー全員が平日は仕事をしながら週末にライブ活動をしています。矢向さんは「人と人がつながる空間にしていきたい。三鷹の食と美とカルチャーの発信地にしていければ」と語っており、音楽とエスニック料理という異なる分野をつなぐ場所づくりに取り組んでいます。

キッチンconroのランチメニューで特に人気なのがカオマンガイです。鶏油とショウガで炒めたタイ米のかぐわしさ、ジンジャーソースのすっきりしたコク、蒸し鶏の旨味が重なり合って、香りと共に複雑に絡み合います。油でマリネした鶏肉を短時間で蒸し上げることで、しっとりジューシーな仕上がりになっています。お子さんでも食べられるやさしい味付けで、日本人の口にもよく合います。ごはんには刻んだショウガとニンニクを入れて炊き上げたタイのジャスミンライスが使われていて、鶏肉との相性も抜群です。

ランチセットには、サラダや自家製ピクルス、ちょっとした甘味も付いてきます。自家製ピクルスにはトウモロコシ、ゴーヤ、にんじんなどが使われていて、レモングラスの爽やかな香りがアクセントになっています。お好みでプラス料金を払えば、アイスコーヒーや紅茶、オレンジジュースも注文できます。アイスコーヒーは、タイ料理店でよく目にするアルミ製のコップで運ばれてきて、その雰囲気だけでもタイにいる気分が味わえます。

タイカレーは、クリーミーながらもピリリとした刺激が楽しめるメニューです。やや辛めの味付けなので、辛いものが苦手な方はカオマンガイのほうがおすすめかもしれません。パッタイは、タイの定番焼きそばで、甘酸っぱいタレが麺に絡んで食欲をそそります。

バインミーは、ベトナム風のサンドイッチで、甘辛ソースと特製のレバーペーストが入っていて、ボリュームもたっぷりです。日曜日のランチには、バインミーランチが中心のメニューになることもあるそうです。ディナータイムには、ヤムウンセンやコンロサラダ、トムヤムクンラーメンなど、アラカルトでさまざまなメニューが楽しめます。

なお、週末の土曜・日曜にはコンロのクレープとして、クレープメニューも展開しています。デザート系のクレープは、バターやチョコレート、イチゴ、バナナなどをトッピングしたもので、パリッともちっとした食感が人気です。平日はエスニック料理、週末はクレープと、時間帯や曜日によって違った楽しみ方ができるのも魅力のひとつです。

矢向さんは「ずっと暮らしている三鷹は、自分の居場所。この街で地域の人たちに愛されるようなお店にしたい。三鷹は人が帰ってくる街だと思うので、おかえりとやさしく迎えられるような場所にしていきたい」と話しています。店内はテーブルをつなげれば10人ほど座れる奥のスペースもあり、小さなお子さんを寝かせているお客さんもいるそうです。子連れのお客さんも歓迎していて、子ども用の食器やカトラリーも用意されています。

バンド活動のため定休日は不定期になることがあるので、お店のインスタグラムやホームページで営業日を確認してからお出かけするのがおすすめです。三鷹駅南口から三鷹中央通り商店街を直進し、三鷹産業プラザ東の交差点を左折した場所にあります。店主との会話も楽しめる、温かみのあるお店です。

さまぁ～ず・大竹一樹・三村マサカズ