2025年10月23日放送の【タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって】こんな山奥にナゼ！？秘境の繁盛食堂SPで紹介した、能登牛丼・燻製とうふ 『』石川県・能登町のそば店の場所情報を紹介します。

夢一輪館は、石川県鳳珠郡能登町の当目地区にある創業31年の蕎麦専門店です。のと里山空港から車で約8分、国道から脇道に入った山あいにひっそりと佇む古民家風のお店で、店主の高市範幸さんが営んでいます。店内には切株の椅子や囲炉裏、薪ストーブが配され、冬にはパチパチと薪がはぜる音が心地よく響く、まるで祖父母の家に帰省したような温かな雰囲気に包まれています。里山の自然林に囲まれたこのお店は、能登の素材にこだわり、人情あふれる店主が作る料理を求めて多くの人が訪れる隠れ家的な存在です。

このお店の最大の特徴は、まるごと能登牛丼です。ピンク色に輝く、希少価値が高く飼育頭数も少ない能登牛のA5ランクプレミアムロース肉を使用したこの料理は、蕎麦店ならではの工夫が光ります。
別鍋仕立てで提供され、お客様が卓上で好みの煮加減に調理できるスタイル。

自家製の焼き飛魚を使ったあご出汁が味の決め手で、この上品な出汁が能登牛の旨みを引き立てています。
しゃぶしゃぶのように泳がせて温泉卵を絡め、能登産コシヒカリの上にのせていただきます。つゆだくにしてもしつこくならない仕上がりで、蕎麦店だからこそ実現できた逸品として、テレビ番組でも紹介されるほどの評判を呼んでいます。

お店の一番人気は、やはり手打ち蕎麦です。お店の裏山に湧き出る清流の水で二八に打ち上げています。細切りでシコシコとした食感とのど越しのしなやかさが特徴で、1日30食を目安に手打ちしているため、なくなり次第終了となります。
つゆには自家製の焼き飛魚の出汁に金沢大野の生醤油を加えており、ほろっとくる香ばしさと海の香りが余韻に残ります。
蕎麦の風味と出汁の旨みが絶妙に調和した味わいで、鼻を抜ける香りとつるりとしたのど越しが心地よく、完全な手打ちだけに生まれるコシの強さが魅力です。

能登半島の豊かな自然が育む食材を活かした蕎麦メニューも充実しています。あかもく蕎麦は、能登の海で採れるアカモクという海藻を使った一品で、シャキシャキとした独特の歯ごたえと冷たい蕎麦の組み合わせが絶妙です。また、岩のり蕎麦やきのこ蕎麦など、四季折々の能登半島の味覚を堪能できるメニューが揃っています。春から夏にかけては山菜、秋から冬にかけてはきのこを使った天板そばも人気で、季節の食材をカラリと揚げた天ぷらとともに味わえます。どのメニューにも里山らしい小鉢がセットになっており、季節ごとに内容が変わるのも楽しみの一つです。冬には昆布巻きや燻製たこ、夏には夏野菜など、旬の味覚が添えられ、特に燻製とうふはチーズのようなしっかりした食感とふわっと広がるやさしい燻製の香りが人気で、年間を通じて提供されています。

吉村崇・平成ノブシコブシ・鈴木福・村上佳菜子