この記事の目次
入谷駅「レストラン香味屋(カミヤ)」
始まりは洋食店ではなく、花柳界でにぎわっていた根岸の小さな輸入雑貨店。
初代・宮臺喜作は香水を好むモダンな人物で、その「香」の字から香味屋という屋号が生まれました。珈琲豆なども扱っていた店に芸者衆から軽食を求める声が寄せられ、少しずつ食事を出すようになったことが、現在につながる洋食店の原点です。
戦後まもなく、柳通りに面した現在の場所で本格的な洋食店として再出発しました。料理の基礎を築いたのは、客船で料理長を務めた経験を持つ2代目・丸山政五郎。代を重ねながら昔ながらの仕事を受け継ぎ、2025年には創業100周年を迎えました。
白を基調にした1階と天井の高い2階を備え、普段の食事から家族の祝い事まで、長く地域に寄り添ってきた店です。
香味屋らしさを象徴するのが、戦後に2代目が作り上げたデミグラスソースと、その味を軸にした昔ながらの洋食です。なかでもビーフシチューは、一般的な具だくさんのシチューとは少し趣が異なり、東坡肉や角煮を思わせる大きな牛肉の塊をやわらかく煮込み、デミグラスソースを合わせるスタイル。
人気の商品はメンチカツ。
2代目が考案した料理を3代目が復活させ、現在までレシピが受け継がれてきた香味屋の看板料理のひとつです。きれいに揚がった薄い衣にナイフを入れると、中から肉汁があふれ出すほどジューシー。衣の軽快な歯触りに、肉の旨みとデミグラスソースのコクが重なり、洋食店らしい手間のかかった味わいを楽しめます。
華やかな盛り付けで新しさを競うのではなく、肉の火入れや衣の厚み、ソースとの組み合わせでおいしさを作るのがこの料理の魅力。創業から何世代にもわたって店へ足を運ぶ客がいる香味屋で、長く中心にあり続ける一皿です。
もうひとつの人気はオムライス。
ケチャップライスを黄色い卵で包み、デミグラスソースを合わせるクラシックなスタイルです。ふわとろ一辺倒の現代的なオムライスとは違い、洋食店らしい端正な姿が印象的。ケチャップライスの親しみやすさにソースの深みが加わり、老舗ならではの洋食を気軽に味わえる一皿です。
人気の商品はハヤシライス。
香味屋が長年大切にしてきたデミグラスソースを生かした米飯料理で、牛肉と玉ねぎを合わせたソースをライスとともに味わいます。牛肉の旨みを受け止める濃厚なソースは、ご飯と合わせることでぐっと親しみやすい味わいに。昔ながらの東京の洋食を想像させる、店の歴史によく似合う料理です。
もうひとつ味わいたいのがコンソメスープ。
ビーフとチキンの風味を重ねたスープで、揚げ物やデミグラスソースを使った料理とは違う、澄んだ洋食の技を感じさせます。しっかりした肉料理の前に温かなスープを添えれば、昔ながらの洋食店でコースを楽しむような気分に。メイン料理だけでなく、スープからソースまで丁寧に仕立てる香味屋の仕事を味わえる一品です。
ホームページ
レストラン香味屋 本店|東京・入谷 洋食 | 老舗の味 ビーフシチュー・メンチカツ
東京・台東区入谷にある老舗洋食レストラン香味屋本店。継ぎ足しデミグラスソースのビーフシチューや人気のメンチカツなど、伝統の洋食をランチ・ディナーで。入谷・鶯谷から徒歩圏。ご予約・アクセス情報も。…
www.kami-ya.co.jp
| 住所 | 東京都台東区根岸3-18-18 |
|---|---|
| 電話 | 03-3873-2116 |
[記事公開日]
[最終更新日]
この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!
