2025年8月1日放送の【ザワつく!金曜日】で紹介した、看板の無い隠れ家そばコースのお店は『ら すとらあだ』です。

『ら すとらあだ』は2012年5月に開業した、東京都中野区本町の住宅街にひっそりと佇む蕎麦店です。

店主の日比谷吉弘さんが27歳で蕎麦の道に入ったきっかけは、蕎麦教室に通ったことでした。亀有『吟八亭 やざ和』、芝『案山子』、神田『眠庵』といった名店で修業を積んだ後、独自の蕎麦の世界を築き上げてきました。

この店の最大の特徴は、看板も暖簾もない一軒家での営業スタイルです。外灯に描かれたてんとう虫のイラストだけが唯一の目印となっており、知らずに通り過ぎてしまうほど住宅街に溶け込んでいます。

店内は一般的な和室に座卓を配置しただけの飾り気のない空間で、まるで誰かの家におじゃましているような温かみを感じられます。

料理はコースで提供され、3種類の手打ち蕎麦は、細打ち、太打ち、平打ちと形状を変えることで、同じ蕎麦粉でも全く異なる風味と食感を楽しめます。
日比谷さんは全国各地から年間20種類ほどの蕎麦の実を厳選し、石臼で手挽きした蕎麦粉を使用しています。茹で上がった後の洗い加減や水温まで麺の種類によって調整し、つるりと軽快な細打ちから野趣あふれる太打ちまで、まさに蕎麦の万華鏡のような変化を演出しています。

蕎麦本来の味を堪能するため、まずは塩で味わうことを日比谷さんはオススメしています。

石原良純・長嶋一茂・高嶋ちさ子・高橋茂雄