2025年7月12日放送の【人生最高レストラン】でゲストの新田真剣佑さんが紹介した、黒酢ラーメンのお店は赤坂『揚州商人』です。

揚州商人は1988年に創業者三好比呂己によって創業された中国ラーメン専門店で、東京都港区赤坂にある赤坂店をはじめ現在では関東1都3県に38店舗を展開しています。お店の名前は創業者の祖父の出身地である中国揚州市に由来しており、その祖父は大正時代に中国から日本に渡り、1955年に中国料理店を開いたという長い歴史があります。現在は四代目の三好一太朗氏が代表を務め、創業以来受け継がれてきた中国家庭料理の伝統の味を守り続けています。

中国では柳麺と呼ばれる細麺が主流ですが、揚州商人では20年以上に渡ってこの伝統的な低加水麺を使用し、昔ながらの製法で親しみのある味を守り続けています。一般的な日本のラーメン店で使われる多加水麺とは異なり、モチモチした食感が特徴的で、中国伝統の柔らかい低加水麺に手を加えて歯切れのあるコシを足し、さらに美味しく仕上げられています。また、20周年を記念して開発された刀切麺は、刀削麺のように削るのではなく、同じ生地を伸ばして刀で切る独特の製法で作られており、驚くべき歯ごたえと深みのある味が自慢の極太麺となっています。

お店で一番人気の料理はスーラータンメンです。この名物ラーメンには素晴らしい誕生エピソードがあり、創業者の父が上海へ行くたびに必ず飲んでいた酸辣湯というスープに、ある時劇的にひらめいて麺を入れたところ大ヒット商品となったという逸話があります。中国では酸辣湯はおふくろの味として親しまれているスープで、とろみのある酸っぱくて辛いスープに、玉子、豚肉、椎茸、竹の子、白髪ネギなどがたっぷりと入っています。揚州商人では9月14日をスーラータンメンの日として制定するほど力を入れており、コクのある酸っぱさと辛さのバランスが絶妙で、他店とは一線を画する独特の味わいとなっています。

スーラータンメン以外の名物料理として、タンタン麺があります。こちらはコク深いゴマと辛みの利いた肉みその味わいが特徴で、濃厚な胡麻のペーストとラー油が混じり合う本格的な担々麺として人気を集めています。また、点心では本場上海クオリティの小籠包が自慢で、熟練の点心師が作る薄い皮の中にもちもち感のある肉餡と、溢れ出す至極のスープが詰まっており、その驚きの美味しさは今までの小籠包のイメージを覆すほどです。デザートでは夢ごこち杏仁豆腐が人気で、毎日一つ一つ手作りで作られており、とろけるように柔らかくすっきりとした甘さで、その優しい舌触りは名前の通りまさに夢ごこちの美味しさです。

加藤浩次・宇賀神メグ・島崎和歌子・YOU・新田真剣佑