2025年11月21日放送の【沸騰ワード10】松本まりかさんがロケで紹介した、『ハンガリー横断旅』のロケ地・お店をまとめて紹介します。

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ブタペスト中央市場は、ハンガリーの首都ブダペストにある屋内市場のなかで、最も大きく、そして古い歴史を持つ場所です。
ブダペストが都市として発展し、食料供給の衛生面を整えるために市場の建設が計画され、1897年2月15日にオープンしました。当時のブダペスト市長が力を注いだ大きな投資だったと言われています。建物の設計はブダペスト工科大学教授のペッツ・シャム氏が手がけ、ネオ・ゴシック様式やネオ・ルネサンス様式が混じり合った、重厚で美しいデザインが特徴です。現在は地元の方々の台所としてだけでなく、活気あふれる観光スポットとして、ブダペストのアイコン的な存在になっています。

この市場が持つ最大の特徴は、華やかで目を引く屋根瓦です。ハンガリーの誇る名窯、ジョルナイ社のカラフルな陶器瓦が屋根全体を覆い、外観は一見すると宮殿や大きな駅舎のような壮麗さがあります。内部には細身の鉄骨の柱がそびえ立ち、光がたっぷりと差し込む開放的な空間が広がっています。 また、かつては商品の品質を保つために検査済みの食品だけを売ることや、市場内での大声での呼び込みや悪態をつくこと、さらには新聞紙で商品を包むことまで禁止されていたなど、当時の食の衛生と秩序を重んじる工夫がうかがえるエピソードが残っています。 第二次世界大戦で大きな被害を受けたものの、1990年代に大規模な改修工事が行われ、元の華やかさを取り戻しました。

市場は地下1階から地上2階までの3フロアに分かれています。最も活気がある1階には、地元の人々の食卓を支える野菜や果物、パン、チーズ、精肉などがずらりと並びます。ハンガリーの国民的スパイスであるパプリカの粉末は、甘口から辛口までたくさんの種類があり、お土産としても大変人気です。また、ハンガリー産のワインとして有名なトカイワインや、ハンガリー固有種の希少な豚肉であるマンガリッツァ豚のサラミなども購入できます。

特に人気を集めている名物といえば、ハンガリーが世界有数の生産量を誇るフォアグラです。ガチョウのフォアグラであるリバマーイやアヒルのフォアグラであるカチャマーイが、缶詰や真空パックで売られていて、お土産にもぴったりです。 2階は土産物や軽食を提供するフロアで、ハンガリーの郷土料理を楽しめます。たとえば、パプリカをたっぷり使った煮込み料理のグヤーシュや、揚げパンにサワークリームやチーズを乗せたストリートフードのラーンゴシュなどは、ぜひ試してみたい一品です。さらに、カロチャ刺繍と呼ばれる美しいレースや刺繍製品、ジョルナイ社の陶器など、ハンガリーらしい伝統工芸品を探すのも楽しいですよ。

ルダシュ温泉は、ブダペスト、ドナウ川沿いにある歴史ある温泉施設です。ゲッレールトの丘のふもとに建ち、16世紀にオスマン帝国時代に建設されました。450年以上もの歴史を持つブダペスト最古の温泉で、当時のトルコ式浴場の姿を今も残しています。

ルダシュ温泉の魅力は、古のトルコ式浴場と現代的なウェルネスエリアの融合です。八角形の大きな湯船をドーム型の屋根が覆うトルコ式浴場は、神秘的な雰囲気で、中世の世界に迷い込んだような感覚を楽しめます。2006年の大規模改装で、新しい温水プールやジャグジーが加わり、新旧のコントラストが非日常の体験を提供します。屋上のパノラマプールからのブダペストの街並みは絶景で、金曜日と土曜日の夜にはナイトプールも楽しめます。

湯浴み以外にも、サウナやスチームサウナで体を温め、リラックスできます。ヨーロッパの温泉文化である飲泉も楽しめ、複数の源泉から湧き出る3種類の温泉水を飲用できます。湯浴みと飲泉で、ブダペストならではの温泉文化を体験できます。

ルダシュ温泉の伝統的なトルコ式浴場エリアは、曜日や時間帯で男性専用、女性専用、男女混浴に分かれています。混浴日は水着着用必須ですが、男女別日は水着なしでも利用可能です。より深く温泉文化を体験したい方におすすめです。モダンなスパ＆プールエリアは終日混浴で、水着着用必須です。この温泉は大人向けで、14歳未満のお子さんは利用できません。歴史あるドナウ川沿いで、長い時を超えて愛され続ける温泉の魅力を感じてください。

Király100 Gastro Cornerは、ハンガリーの首都ブダペスト、活気あふれるキラーイ通りで1893年から続く、とても歴史あるレストランです。19世紀の終わりから街の人々に愛され、オーナーが変わってもその伝統の味と温かい雰囲気はずっと守られてきました。昔はヴィルモス・テラー氏がお店を切り盛りし、その後、シポス氏の一家が40年もの間、このエリアのお客さまをもてなしていたという記録が残っています。店内の壁には、かつてこの場所で食事を楽しんだ常連の方々の集合写真が飾られていて、このレストランが長きにわたって地域の人々の生活の一部であったことが伝わってきます。以前は「Haxen Király Étterem」という名前で、大きなローストした豚のすね肉などで有名でしたが、近年「Király 100 Gastro Corner」として生まれ変わり、料理に対する新しい考え方を取り入れました。

このお店の大きな特徴は、ハンガリーの食文化と伝統を深く尊重し、それを現代の食卓に優しく届けている点です。例えば、料理に使う食材は、ハンガリー独自の価値あるもの「ハンガリクム」を積極的に取り入れています。質の高い食材へのこだわりは特に強く、鶏肉は家庭的な養鶏場で育てられたもの、そしてハンガリーの伝統的な品種であるマンガリッツァ豚やハイイロ牛のお肉は、ブダペストの南東にあるケチケメート近郊の牧場から仕入れています。アヒルやガチョウ、乳製品なども小規模な農場から運ばれてきます。このように、伝統的な製法と職人の技を大切にしながら、今の時代に求められる美味しさを追求しています。そのこだわりと温かいおもてなしの心から、地元では有名な芸術家やスポーツ選手、政治家の方々も足繁く通う人気店となりました。旅行ガイド誌として嬉しいのは、海外からのお客さまのために日本語のメニューも用意されていることです。言葉の心配なく、ブダペストの伝統料理をゆっくりと楽しめます。

お店の改名に伴い、料理の方向性も新しくなりましたが、伝統的なハンガリー料理のエッセンスはしっかりと守られています。かつての看板メニューだった大きな豚のすね肉は姿を消しましたが、昔ながらのレバー団子のスープは変わらずメニューに残り、訪れる人たちに懐かしい味を提供しています。新しいシェフは、マンガリッツァ豚やハイイロ牛といった地元の優れた食材を活かし、クラシックでありながらも革新的な料理を生み出しています。お客様からは、ハンガリーの家庭の味を感じさせるボリュームたっぷりのグヤーシュスープや、繊細な火加減で仕上げたアヒル肉のロースト、味わい深い仔牛肉のシチューなどが特に人気を集めています。

お食事を締めくくるデザートには、自家製のストゥルーデルが一番人気です。パリパリとしたパイ生地に具材を包んだストゥルーデルは、家庭的な温かさを感じるハンガリーの伝統的なおやつで、食後のひとときを優しく彩ってくれます。また、ハンガリー料理だけでなく、南米やニュージーランド産の質の良いバーベキューステーキも楽しめるので、さまざまな好みに対応できるのが魅力です。そして、このお店を語る上で欠かせないのがお酒のラインナップです。ハンガリーの伝統的な蒸留酒であるパーリンカは、なんと150種類もの豊富なセレクションが用意されています。食後の楽しみに、またお土産選びの参考に、たくさんの種類を眺めてみるのも楽しいでしょう。もちろん、お料理に合う上質なハンガリーワインも豊富に取り揃えられていますよ。

アナンタラ・ニューヨーク・パレス・ブダペスト・ホテルは、ブダペスト中心部のエルジェーベト通りに立つ、歴史と美しさを誇る5つ星のラグジュアリーホテルです。1894年、ニューヨーク生命保険会社のヨーロッパ本部として建てられました。

アライオシュ・ハウシュマン氏を中心に設計された建物は、イタリア・ルネサンス様式を基調に、バロックやアール・ヌーヴォーの要素を取り入れ、華麗な装飾が施されています。外壁の石細工や彫刻、時計台が特徴です。第二次世界大戦や共産主義時代を経て、2006年にホテルとして生まれ変わり、現在はアナンタラ・ホテルズ＆リゾーツが運営しています。

ホテルの最大の魅力は、世界で最も美しいカフェと称される「ニューヨーク・カフェ」です。作家や詩人、芸術家が集い、ハンガリー文学と詩の中心地として文化的な役割を果たしてきました。作家のモルナール・フェレンツが店の鍵をドナウ川に投げ捨てたという伝説も残っています。豪華なフレスコ画とシャンデリアが輝く空間で、朝食やティータイムを楽しめます。金箔入りの24カラット・ゴールド・カプチーノも人気です。メインダイニングのホワイト・サロン・ブラッセリーでは、多国籍なゲストをもてなしています。

ダイニングでは、オーストリア＝ハンガリー二重帝国時代の食文化を反映した多文化料理を楽しめます。ハンガリーの伝統的な牛肉の煮込みスープグヤーシュや、魚介の旨みが詰まった漁師のスープなど、本格的な味わいです。デザートには、チョコレートの濃厚なザッハトルテ、ハンガリーを代表する層状のケーキドボス・トルタ、香ばしいナッツ風味のクリームが特徴のエステルハージ・トルタなど、伝統的な名物ケーキが揃っています。館内には、個性的なシグネチャーカクテルで知られるシックなバーザ・ポエット・バーがあり、夜のブダペストを優雅に締めくくるのに最適です。

心と体を癒す空間として、豪華なアナンタラ・スパも用意されています。屋内リラクゼーションプール、サウナ、スチームバス、体験シャワーなど、充実した設備で旅の疲れを忘れさせてくれます。全185室の客室は、クラシックなインテリアと現代的な快適さが調和した空間です。シルクの壁紙やムラーノガラスのシャンデリアなど、豪華な設えが贅沢な滞在を提供します。大理石のバスルームや、街のスカイラインを見下ろす大きな窓など、細部にまでこだわった造りが、特別なブダペストの旅を演出します。

ブダ城は、ハンガリーの首都ブダペストにあるドナウ川右岸の王宮の丘に広がる歴史的な複合施設です。世界遺産にも登録されています。

13世紀、ベーラ4世がモンゴルの侵略から街を守る要塞として建設しました。14～15世紀にはゴシック様式で拡張され、マーチャーシュ1世の時代にはルネサンス様式の宮殿へと姿を変えました。
16世紀のオスマン帝国による占領や、その後の戦争や火災で破壊と再建を繰り返しました。ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロック、ネオ・バロックなど、多様な建築様式が融合しています。
破壊と再生の物語を象徴する、時代の流れを映す様式が一度に見られるのは世界でも珍しいお城です。
現在は王政ではないハンガリーの文化的な中心地として親しまれています。周辺一帯は1987年に世界遺産に登録されました。

城内には、ハンガリー国立美術館があります。2万点以上の絵画や彫刻を展示し、ドーム部分のテラスからはブダペストの街並みを一望できます。
ブダペスト歴史博物館では、ブダとペスト合併以前のブダペストの歴史にまつわる貴重な物品を展示しています。写真や家具、衣装、土器などから、ハンガリーの文化と歴史の深さを感じられます。

中庭のマーチャーシュの噴水は、ハンガリー王国の最盛期を築いたマーチャーシュ1世をモチーフにした人気のフォトスポットです。細やかな彫刻と静かな水の流れが魅力です。

ブダペストのMűvész Kávéházは、ヨーロッパの有名カフェの中でも、ブダペストの歴史と文化を色濃く伝える特別な場所です。
ハンガリー語で「芸術家たちのカフェ」を意味するこのお店は、1898年に創業。世界遺産アンドラーシ通りに面し、オペラ座のすぐ斜め向かいという最高の立地にあります。

建物は1884年築のネオ・ルネサンス様式の歴史ある集合住宅で、「セーネシュ宮殿」とも呼ばれていました。創業当初は「Kis-Gerbeaud Cukrászda」（小さなゲルボー菓子屋）でしたが、後に現在の名前に。店内は後期ビーダーマイヤー様式とネオ・バロック様式で統一され、美しいシャンデリアや調度品が、世紀末の華やかな時代を彷彿とさせます。この歴史的内装は1973年から国の産業芸術として保護されています。
2008年頃の修復では、戦前の雰囲気を再現するため、壁を広げ、元の調度品を修繕するなど、空間の品格を守っています。

Művész Kávéházが長く愛されてきた理由は、芸術家たちの社交場としての歴史にあります。アンドラーシ通り沿いのオペラ座や劇場に集う芸術家、観客、文筆家たちにとって、ここは大切な交流の場でした。
作家のイヴァン・マンディは、決まったお気に入りの席があり、銅板で「領土」を示していたというエピソードが残っています。マンディは午前中か午後に訪れ、新聞とコーヒーを頼んで2、3時間執筆に集中し、周囲の会話を静かに聞いていたそうです。詩人のヤーノシュ・ピリンスキーをはじめとする著名な文化人の利用記録があり、ハリウッド俳優のアンソニー・ホプキンスがブダペストでの撮影中に奥様と訪れた話や、1989年にニルヴァーナのメンバーが立ち寄ったという伝説も語り継がれています。

記者会見や文学イベント、HBOのテレビシリーズの撮影など、文化的な活動のロケーションとして使われるこのお店は、お菓子屋さんとしても有名です。職人が作るケーキや焼き菓子が並び、ガラスケースは色とりどりのスイーツで溢れています。

Művész Kávéházでは、コーヒーやケーキだけでなく、本格的な食事も楽しめます。ハンガリーの国民食、伝統的なMagyaros Goulash Soup（ハンガリー風グヤーシュ・スープ）は、上質な牛肉と伝統のレシピで作られ、外国人観光客にも地元の人にも人気です。

ボリューム満点のメニューも充実しています。何層にも重ねられた温かいサンドイッチのClub Sandwichは、ハム、チーズ、チキンストリップ、ベーコン、目玉焼きなどが贅沢に使われ、フライドポテトとサラダが添えられます。一日の始まりには、English breakfastやContinental breakfast、卵料理がメインの朝食など、充実したモーニングメニューから選べます。カリッと焼いたベーコンの上に目玉焼きを乗せ、サラダとトマトを添えたBacon & Eggsも人気です。

Bor Bazilika Vendégházak（ボル・バジリカ・ヴェンデーハーズ）は、ハンガリーの世界遺産、トカイ・ヘジャリャ地方のタールツァルにある家族経営のゲストハウスです。タールツァルの「ワインセラー通り」に位置し、ブドウ畑の美しい風景に囲まれています。2002年、バーショニ・ヤーノシュ氏がトカイの魅力を伝えるために建てました。約20室、最大60名まで宿泊可能です。周辺には大平原のパノラマが広がり、ワイン造りの歴史を感じられる静かな場所です。

世界遺産のブドウ畑の中心にあるため、近隣のブドウ栽培業者が瓶詰めした選りすぐりのトカイワインを味わえます。ワイン愛好家にとって魅力的です。ゲストハウス内には雰囲気の異なる複数のホールがあり、家族のお祝いやグループでの集まりに利用できます。歴史あるワイン産地の恵みと家庭的な雰囲気に包まれ、心安らぐひとときを過ごせます。

毎朝、ビュッフェ形式または地元の食材を取り入れた朝食をご用意しています。ワイン産地なので、食事とワインのマリアージュも楽しめます。周辺のワイン業者のボトルワインは、トカイ地方の伝統と情熱が詰まっています。館内では滞在中のゲストにコーヒーを無制限にサービスしています。徒歩圏内（約275メートル）には提携のレストランがあり、本格的なお食事やスパトリートメントも楽しめます。

ハンガリーの伝統的なボグラチュ料理を作れる屋外設備が充実。庭先で仲間とわいわい作る体験は旅の思い出に。館内にはビリヤードや卓球もあり、雨の日もアクティブに過ごせる。周辺にはハイキングコースが整備され、ゲストハウスで情報提供も。トカイワインの歴史を感じながら、心と体をリフレッシュできるゲストハウス。

Rákóczi Pince Étteremは、ハンガリー北東部のミシュコルツにある歴史あるレストランです。
1999年、アヴァシャリア地区にオープンしました。店内は、市民階級のスタイルを取り入れた、エレガントで親しみやすい雰囲気です。地元の人だけでなく、遠方からも多くの人が、あたたかい雰囲気と心のこもったサービスを求めて訪れます。

このレストランの魅力は、街中にありながら緑に囲まれた空間です。
地下のメインレストラン（50席）に加え、70席の庭園スペースがあります。庭園は「街中の緑の真珠」と呼ばれ、豊かな樹木や茂みに囲まれた都会のオアシスです。四季折々の景色を眺めながら、ゆったりと食事を楽しめます。

料理は、ハンガリーの伝統的なガストロノミーを主軸に、外国のモダンな調理法も取り入れたメニューです。
品ぞろえ豊富で、盛り付けも美しく、量もたっぷりです。新鮮な材料を使い、注文を受けてから調理しています。

ハンガリーの食文化は、豚肉の解体料理が特徴です。滋味豊かな家で作るつぶつぶした背骨のスープの細麺添えは、家庭料理の温かさを感じさせます。豚肉やソーセージをキャベツと一緒に煮込んだトルースキャベツは、食べ応えのある郷土料理です。タマネギ、マッシュポテト、ザワークラウトを添えた`自家製の様々な豚肉料理`は、ハンガリーの伝統の味を満喫できます。食後のデザートには、サクサクの生地とリンゴの甘さが広がるリンゴのシュトルーデルがおすすめです。これらのメニューは、ハンガリーの豊かな食文化を伝えています。

Hotel Ambassadorは、スロバキア東部のコシツェ中心部、美しいメインストリートの歩行者天国にある四つ星の家族経営ホテルです。コシツェの都市保存地区に位置する元の建物の一部は、13世紀後半の保護文化財です。2009年9月に新しいセクションが加わり、歴史的な魅力とモダンな快適さが調和した現在の姿になりました。聖エリザベス大聖堂や国立劇場、アンドラッシー宮殿など、コシツェを代表する文化的な名所が徒歩圏内にあり、観光の拠点として最適です。

スロバキア東部にそびえるスピシュ城は、中央ヨーロッパ最大級の山城の廃墟です。12世紀にスラヴ人の居留地があった高台に築かれ始め、1209年頃にはタタール人襲来に備え要塞化されました。
旧スピシュ県の政治、経済、文化の中心地として栄え、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロックなど多様な建築様式で増改築され、巨大な城塞となりました。しかし、1780年の大火災で現在は石積みの城壁のみが残っています。

スピシュ城の最大の特徴は、荒涼とした廃墟の美しさです。遠くからでも見える巨大な城郭は、田園風景と相まって深い感銘を与えます。この歴史的価値と景観が認められ、1993年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。中世から近代までの軍事、宗教、文化施設が保存されている点が評価されています。廃墟でありながら幻想的でロマンに溢れ、日本では『天空の城ラピュタ』のモデルではないかと話題になり、多くの旅人を惹きつけています。

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