【王様のブランチ】ピザ・マルゲリータ　吉田羊『ピッツァ スタジオ タマキ（PST）』東麻布のお店の場所 〔買い物の達人〕

店名のPSTは「Pizza Studio Tamaki」の頭文字をとったもので、沖縄県出身のオーナー兼マスターピッツァイオーロである玉城翼氏が、東京の名店「SAVOY麻布十番店」と「SAVOY三宿店」で店長を務め、その後「PIZZA STRADA 麻布十番」の店舗立ち上げに携わった経験を活かして開いたお店です。

オープン翌年の2017年12月にはミシュランガイド東京でビブグルマンに選出され、その後4年連続で受賞するなど、瞬く間に東京を代表するピッツェリアとして知られるようになりました。
店内には大きな石窯と鋼鉄の薪窯が設置されており、カウンター席からはピッツァイオーロが一枚一枚丁寧に焼き上げる様子を目の前で見ることができます。

こちらのお店の最大の特徴は、オーナーの玉城氏が考案したPizza Tamakiです。このピザは、フレッシュなチェリートマト、スモークモッツァレラ、ペコリーノロマーノチーズ、そして新鮮なバジルを使用した特別な一品で、スモークモッツァレラの燻製香が特徴的な味わいを生み出しています。生地は日本とアメリカの小麦粉をブレンドした独自配合で作られており、約480度に熱せられた特注の石窯と鋼鉄の薪窯で50秒から60秒という短時間で一気に焼き上げられます。焼き上げる直前に窯の床石に塩をひとつまみ振るというサヴォイ式の技法を取り入れており、さらに日本の杉のチップを加えることで独特の燻香をまとわせています。その結果、縁はふっくらと膨らみ、ほどよい焦げ目と苦みがアクセントとなった、軽くてサクサクとした食感の生地が完成します。塩気の効いた生地とチェリートマトの甘みと酸味、そしてスモークモッツァレラのコクが絶妙にマッチした、PSTを代表する名物ピッツァです。

定番メニューの中でも人気が高いのがビスマルクです。フレッシュモッツァレラ、マッシュルーム、自家製ポークソーセージ、ペコリーノロマーノ、そして紅孔雀卵を使った白いピッツァで、卵のまろやかさが生地の塩気を優しく受け止め、きのことソーセージの旨みを引き立てています。また、マルゲリータもシンプルながら素材の良さが光る一品で、イタリアのカンパニアから空輸される水牛モッツァレラを使ったバージョンも用意されています。さらに、辛いもの好きにはディアブロがおすすめで、サクッとした生地に唐辛子の辛さがダイレクトに伝わる刺激的な味わいが楽しめます。

前菜のメニューも充実しており、タコとセロリのマリネは爽やかなレモンの風味とセロリのシャキシャキとした食感が心地よく、ピッツァの前に味わうのに最適です。国産肉のミートボール トマト煮込みは、柔らかなミートボールに甘みのあるトマトソースが絡んだ一品で、ワインとの相性も抜群です。また、イタリア産フレッシュブラータとフルーツ盛り合わせは、クリーミーなブラータチーズに塩をかけるだけで旨みが一層引き立ち、季節のフルーツとの組み合わせが新鮮な味覚体験をもたらしてくれます。PSTでは旬の食材を使った月替わりメニューも展開しており、訪れるたびに新しい発見があります。予約が取りづらい人気店ですので、事前に電話での予約をおすすめします。会計はクレジットカードまたは交通系ICカードのみとなっていますので、ご注意ください。

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