つり堀 武蔵野園は、杉並区の和田堀公園内にある釣り堀に併設された食堂です。
昭和26年創業で、70年以上地域の人々に親しまれています。当初はボート貸し出しやプールも運営していましたが、後に釣り堀を買い取り、釣りと食事が楽しめるスタイルになりました。

釣り堀のすぐ横に赤い連子の開放的な食堂があります。ビニールで覆われた食堂は寒い季節も暖かく、釣りを眺めながら食事を楽しめます。店主は若貴兄弟と同級生で、貴乃花部屋とゆかりがあります。店内には相撲にまつわる品も飾られ、独特の雰囲気です。多くのテレビドラマや映画、ミュージックビデオのロケ地にもなり、人気ドラマ登場後は海外からの「聖地巡礼」客も増えています。釣り道具がなくても食堂だけを利用できます。

定番洋食のオムライスは、卵で包まれたチキンライスで、懐かしい味わいが人気です。甘口カレーととんかつのカツカレーも人気で、お腹を満たしてくれます。

ドラマで主人公が食べたことで知られる親子丼は、だしが効いた卵と鶏肉がご飯に合います。
家庭的な温かさが感じられる一品です。麺類を好む方には、熱々でボリュームのあるマーボー麺がおすすめです。

中華麺の上に、コクのある麻婆豆腐がたっぷりとのっていて、少しピリ辛の味が食欲をそそります。キャベツや豚肉など具だくさんの焼きうどんは、あっさりとした醤油味がほっとする、人気のメニューです。

下北沢ろくでもない夜は、東京都世田谷区のサブカルチャーの聖地、下北沢に2015年5月に誕生したライブハウス兼バーでございます。下北沢駅からも歩いて3分ほどの場所にあり、アクセスも大変便利です。このお店は、約29年間という長い歴史を持ちながら2015年3月に惜しまれつつ閉店した伝説的なライブハウス「下北沢屋根裏」の跡地に開かれました。その歴史ある場所をただ引き継いだだけでなく、かつて屋根裏で働いていた店長、ブッキングマネージャー、音響エンジニアといった3名のスタッフが、「この聖地を守りたい」という熱い想いから集結し、自らの手でリフォームを行いオープンさせたという、心温まるエピソードを持っているのですよ。彼らの「このロクでもない世の中で、全力でバカをやれる仲間がいる」というメッセージには、音楽への、そして人との絆への熱い意志が込められています。

下北沢ろくでもない夜の一番の特徴は、ライブハウスとしての臨場感と、誰もが気軽に立ち寄れるバーの空間が両立しているところでございます。約200人弱というコンパクトな空間だからこそ、アーティストの息遣いや迫力ある音を間近に感じて、音楽の持つエネルギーを全身で受け止められるのが魅力です。また、ライブスペースとは別に併設されているバースペース「ろくでもないBAR」は、ノーチャージで利用できる開放的な場所で、お酒を飲みながらゆったりと過ごすことができます。重い防音ドアを開けると、まるで「Welcome!!」と迎え入れられるような、アットホームで温かい雰囲気に包まれます。

特にユニークなのは、バーにあるモニターテレビで、ライブスペースの演奏がリアルタイムで流れていることです。バーでリラックスしているお客様も、もし「あのバンドかっこいいな」と感じたら、その場ですぐにチケットを購入してライブに「参戦」できる、という自由なスタイルが人気を呼んでいます。ライブハウスというと少し敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは「ろくでもないBAR」にフラリと飲みに行くという感覚で立ち寄れるのが、このお店ならではの楽しみ方でございます。夜が更け、空が白み始める朝の4時30分頃まで営業しているため、時間を気にせずゆったりと音楽の余韻に浸れるのも嬉しいですね。

音楽ライブだけでなく、お芝居やトークイベント、アイドルイベントなど、オールジャンルの「多様なイベント企画」に対応しているのも大きな魅力の一つです。その多様なイベントを通じて、この場所がかつてそうであったように、新たな音楽や才能が育まれる場であり続けています。バータイムには、無料で楽しめるカラオケもあり、下北沢の街を見下ろしながら、仲間と盛り上がったり、一人で黄昏てお酒を嗜んだりすることもできます。優しくて面白い元「屋根裏」のスタッフの方々が作り出す居心地の良い空気感は、初めて訪れる人でもすぐに打ち解けられるアットホームな空間となっており、音楽ファンだけでなく、誰もが自分の居場所を見つけられるような、温かい「ライブハウス体験」を提供し続けているのです。

飲み屋 えるえふるは、京王井の頭線の新代田駅から環七通りを少し歩いた場所にある、ユニークな立ち飲み酒場です。ここはただお酒を飲む場所ではなく、なんとレコードショップを併設しており、二つのカルチャーがゆるやかに交わる空間として2015年9月1日に正式に扉を開きました。以前はギャラリーが入っていた建物を、ほとんど内装を変えずに利用しているため、大きなガラス窓から明るい光が差し込む開放的な雰囲気が特徴です。オープン当初から、ミュージシャンとして活動するお二人、會田洋平さんと辻友貴さんが、お酒好きとレコード好きという共通の情熱から、「レコード屋で角打ちのように気軽に飲める場所があれば楽しい」というアイデアを膨らませ、実現させたお店なのです。新代田という街は、国内外の良質なバンドが出演するライブハウス『FEVER』が近くにあり、音楽好きには馴染み深い土地ですが、お店の物件情報もそのライブハウスの店長から得たというエピソードは、この店と音楽コミュニティの深いつながりを感じさせます。

このお店にしかない特別な特徴は、レコードショップ「LIKE A FOOL RECORDS」と飲み屋が同じフロアを共有している点です。店内は入って左側が立ち飲みスペース、右側がレコードショップとなっており、レコードやCDを視聴しながらお酒を楽しむという、音楽好きにはたまらない体験ができます。オーナーの會田洋平さんがミュージシャンである傍ら、「瓶ビール班長」というペンネームで飲み歩きブログを執筆していたほどの酒場好きという背景もあり、音楽への深い愛情と、酒場に対するこだわりが随所に息づいています。壁にはポップなイラストが描かれ、テーブルはドラム缶を再利用するなど、D.I.Y.精神と親しみやすい下町感覚、そして下北沢らしいカルチャーが自然に混ざり合って、心地よい抜け感を作り出しているのです。

「えるえふる」の大きな魅力は、その驚くほどリーズナブルな価格と、手作りのおつまみです。お酒は一部の商品を除き、290円からと世田谷エリアでは破格の設定で、気軽な「ちょい飲み」にもぴったりです。おつまみも一皿200円台からと大変お財布に優しく、カウンター前の冷蔵ケースには、毎日日替わりで10種類ほどの手作りのお総菜が並んでいます。お客様自身で好きなお総菜を小鉢に取り、先に会計を済ませるキャッシュオンデリバリーの仕組みなので、自分のペースでサクッと飲めるのも立ち飲みならではの良さと言えるでしょう。

特に人気のメニューは、旬の食材をメインに使い、身体にも優しい手作り総菜の数々です。レギュラーメニューを固定せず、仕入れによって毎日内容が変わるため、いつ訪れても新鮮な出会いが待っています。例えば、ある日はクミンの香りが食欲をそそるナスとひき肉のクミン炒めや、ホッとする味わいのきんぴらごぼう、さっぱりいただけるもずく酢などが並び、お酒の進む気の利いたラインナップが魅力です。現店長を務める寺田絢菜さんが、夜は酒場、昼は保育園の栄養士というパラレルキャリアを持つ方であることも、提供されるお総菜が旬を大切にし、身体に優しい味付けであることに繋がっています。ライブハウス帰りの方や、仕事帰りのサラリーマン、地元の方など、幅広い客層がこの音楽と酒の縁から生まれる有機的な空間を楽しんでいます。

西永福駅のほど近くに暖簾を掲げる「西永福の煮干箱」は、2021年9月28日にオープンした、煮干しラーメンの専門店です。こちらは、永福町の「Bonito Soup Noodle RAIK」（鰹出汁）と、方南町の「CLAM＆BONITO貝節麺RAIK」（貝出汁）に続く、人気ラーメン店グループの3号店にあたります。その歴史は、前身である二毛作店「月曜日は煮干rabo」にさかのぼります。1号店のお休みの日を利用して2018年12月17日から間借り営業で始まったこの煮干しコンセプトのお店は、その人気から独立を果たし、実店舗として新たなスタートを切りました。間借り時代には、ラーメンの権威ある賞で「新人煮干し部門1位」に輝くなど、開店当初から大きな注目を集めています。

「西永福の煮干箱」の基本となる一杯、煮干らーめんの最大の特徴は、そのスープの構成にあります。なんと、カタクチイワシやアゴ、伊吹いりこなど、9種類もの煮干しを厳選して使用し、鶏や豚などの動物系素材は一切使っていません。水と煮干しだけで丁寧に抽出された出汁は、煮干しの旨味が幾重にも重なり合い、驚くほど骨太で奥深い味わいを生み出しています。動物系の厚みに頼らず、煮干しだけで力強いコクを表現する店主の挑戦的な姿勢が、一杯のラーメンに凝縮されていると言えるでしょう。

お店のもう一つの柱となる人気メニューが、濃厚煮干らーめんです。こちらは、基本の煮干らーめんとは異なり鶏ガラなど動物系の素材も加えることで、さらにパンチのある濃厚な旨味を引き出した味わいに仕上げています。麺は低加水の中細ストレート麺で、名門「三河屋製麺」のものが使われています。スープをしっかりと持ち上げ、噛むとパツンと心地よく歯切れの良い食感が楽しめるのも魅力です。

ラーメンの具材にも工夫が凝らされています。特製のラーメンには、低温調理でしっとりとしたロース焼豚と、炙ることで香ばしさをプラスしたバラ焼豚という、食感と風味の異なる2種類のチャーシューが贅沢に添えられます。さらに、シャキシャキとした食感が爽やかな「レンコン」がトッピングされているのも、こちらのお店の個性を際立たせています。また、麺のおかわりとして「和え玉」を注文するお客様も多くいらっしゃいます。煮干し風味のタレとオイルで和えられた麺をそのまま食べたり、途中で卓上にある「煮干酢」をかけて味を変えたり、最後のスープに浸してつけ麺のように味わったりと、一杯で何通りもの食べ方が楽しめる、最後まで飽きさせない工夫が光るお店です。

永福町 大勝軒は、京王井の頭線の永福町駅前で1955年（昭和30年）3月に創業した、六十数年もの長きにわたり愛され続けている老舗のラーメン店です。創業者の草村賢治さんは、元々中華麺の製造・卸業を営むご実家の「草村商店」で麺づくりの基礎を学ばれてから独立されました。お店の名前を聞いて、別の系統のラーメンを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、この永福町のお店は、東京のラーメン文化の歴史を語る上で欠かせない、煮干し系醤油ラーメンの草分け的な存在として知られています。長年にわたり行列が絶えないのは、時代を超えても変わらない味を守り続けているからにほかなりません。

創業者の草村さんは、お店を始めるにあたり、「禁酒・禁煙・禁車」という三つの誓いを立てたという、プロの職人としての徹底したエピソードが残されています。お酒で体調を崩したり、煙草で味覚を損なったり、交通事故でお客様に迷惑をかけることを徹底的に避けるという、味とお客様への想いが込められた厳しいルールです。また、商売の秘訣として、食材を届けてくれる業者を誰よりも大切にし、その「一番の得意」になることで、常に最高の品物を仕入れられるよう努めました。その飽くなき情熱と努力の結果、開店当初は一杯の中華麺の原価が、販売価格の8割近くになることもあったといい、採算度外視のこだわりが長年愛される味の礎を築きました。

お店の看板であり、提供メニューの中心となるのは、伝統の中華麺です。最大の魅力は、一般的なラーメン店の優に2倍はあるという大盛りの自家製麺にあります。特注の大きな器にたっぷりと注がれたスープは、カツオ節や煮干しなどの魚介系だしをベースに、豚骨や野菜の旨みをバランス良く加えた、どこか懐かしいのに深いコクを感じる醤油味です。麺は、自家製で多加水の中細ちぢれ麺を使っており、モチモチとしてツルリとした食感で、スープがしっかり絡み、食べ進めるごとに旨みが増していきます。

このお店のラーメンを象徴するもう一つの工夫が、スープの表面に薄く張られた油の膜、ラードです。この油膜がスープをしっかりと覆うことで、最後まで熱々の状態を保つことができ、大盛りの麺をゆっくりと美味しく食べきれるよう工夫されています。基本の中華麺の他に、じっくりと煮込まれた甘みのある高級黒豚のチャーシューを堪能できるチャーシュー麺や、こだわりの台湾産乾燥メンマをたっぷり盛り付けたメンマ中華麺など、味のバリエーションも楽しめます。お客様のお腹と心を満足させるそのボリューム感から、ファンの間では「洗面器ラーメン」というユニークな愛称で親しまれており、東京を訪れたならぜひ一度は味わっていただきたい名物の一杯です。

福島屋は昭和7（1932）年創業のお店です。
このお店の特徴は、豊富な一品料理とお酒の品揃えです。特に、牛すじ煮込みやなめろうなどの料理は、お酒との相性が抜群で、多くの常連客に親しまれています。

人気のメニューは、かつ煮は、鰹ダシを使った甘めの味付けが特徴で、ご飯との相性も抜群です。

オセアノは2011年創業で、4年前吉祥寺に移転したお店です。人の多い吉祥寺から移転し、隠れ家的なスペイン料理のお店に来てくれる店になりたいと、あえて人通りの少ない場所を選びました。

啓蟄（けいちつ）は、京王井の頭線神泉駅から歩いて5分ほどの閑静な住宅街、渋谷区松濤に静かに佇むモダンフレンチレストランです。
その外観は、まるで誰かの邸宅を訪れたかのように瀟洒で、初めてお店を訪れるお客様の心を躍らせます。

シェフを務めるのは松本祐季（まつもと ゆうき）さん。1987年に静岡県で生まれ、国内で経験を積んだのち2016年にフランスへ渡りました。そこで北フランスのミシュラン二つ星レストラン「ラ・グルヌイエール」のスーシェフという要職に就き、研鑽を重ねました。帰国後、2023年5月に期間限定でこの地にて開業すると、その独創的な料理が好評を呼び、同年7月には常設店舗としてあらためてオープンしたという歴史を持っています。

啓蟄では従来のフレンチの枠にとらわれず、食材の選び方から調理法、盛り付けに至るまで、常に新しいアプローチを追求し続けているのが大きな特徴です。カウンター8席のみという静謐な空間で、目の前の一皿とじっくり向き合うことができます。

メニューは、その時々にとれる旬の素材を最大限に尊重したおまかせコースのみです。

冬瓜をクジャクの出汁でじっくりと煮込んだソテーや、クラッシュアイスを合わせたソースで味わう鯵のマリネなど、食材の意外な組み合わせや調理法を提案しました。また、盛り付けに関しても、統一された美しさだけを求めるのではなく、食材の不均一な形をそのまま活かし、偶然が生み出す美しさを大切にしています。

さらに、料理をより深く楽しんでいただくため、多くの食材や調理法に触れてもらえる少量多皿方式で提供しているのも魅力です。
過去のコースの一品として、茄子・鱈肝の燻製や、鮮やかなトマト・ナスタチウム・桜鱒、ユニークなミモレット・タピオカといった、感性を刺激する創造的な料理が並びました。

コースに合わせたアルコールペアリングも用意され、ソムリエが料理の繊細さを引き立てる冷涼な地域のワインや、日本酒、カクテルなどを交え、遊び心あるセレクトで食の体験をさらに豊かにしてくれます。

吉祥寺の老舗焼き鳥店いせや総本店は、昭和3年創業の精肉店から始まり、昭和29年にすき焼き屋、昭和33年頃から焼き鳥を提供する店として発展しました。53年の歴史を持つ旧店舗は老朽化により建て替えられ、2008年6月にリニューアルオープン。かつての建物のイメージを大切に受け継いだ新しい店舗は、吉祥寺駅南口すぐそばにあります。

いせや総本店の魅力は、昼間からにぎわう活気と庶民的な雰囲気です。赤い提灯と炭火の香ばしい煙は、まさに吉祥寺のランドマーク。1階には焼き場を目の前にできる立ち飲みカウンターがあり、初めての人も憧れの場所です。店内にはテーブル席、2階には大人数用の座敷席もあり、老若男女誰でも気軽に立ち寄れます。地下1階には直営のすき焼き・しゃぶしゃぶ専門店「肉いせや」もあり、精肉店の歴史を感じさせます。

名物は、大ぶりでジューシーな焼き鳥と、ジャンボサイズの自家製シューマイです。焼き鳥は、ひなどり、つくね、ネギ焼きなど定番の他に、豚のカシラ、シロ、タン、ハツ、レバーなど豊富な種類があります。塩とタレが選べますが、秘伝のタレがおすすめです。自家製シューマイは、一般的な焼売の2倍ほどの大きさで、精肉店ならではの新鮮なお肉の旨みがぎゅっと詰まっています。

いせや総本店は、焼き鳥や自家製シューマイ以外にも魅力的な一品料理が豊富です。味が染み込んだ煮込みは、お酒のお供に人気です。新鮮なガツ刺は、生姜やにんにくなどお好みの薬味で楽しめます。焼き鳥や濃厚な料理の箸休めにぴったりの、さっぱりとした酸味のお新香もおすすめです。お飲み物は、梅エキスを焼酎などに垂らしてオリジナルの味を楽しむ方法もあります。吉祥寺の街の歴史と共に歩んできたいせや総本店で、その味と活気あふれる雰囲気を満喫してください。

「菱田屋（ヒシダヤ）」は明治41（1908）年創業の地元で100年以上愛されている60種類ものメニューがある定食屋さんです。このお店は明治時代に東京大学の仕出し屋として開業し、今では地元の学生や近隣住民に愛され続ける名店となっています。

名物の「豚肉生姜焼き定食」は祖父の代から受け継がれたこのレシピで作られ、国産豚の肩ロース3ミリの厚さにスライスし、薄すぎず、かといって厚すぎない絶妙な食べ応え仕上がる厚みに切り分けます。これを1人前にがっつり250グラム使用しています。

常連さんが『家では作れない！』という特製のタレには生姜だけではなく、たっぷりのニンニクが入っていいます。香ばしいニンニクと生姜の香りが特徴で、食欲をそそる濃いめの味付けが多くの人に支持されています。大ぶりで柔らかいお肉が、毎回訪れるお客さんを満足させています。

他にも「油淋鶏（ユーリンチー）」は、ボリュームたっぷりでサクサクの衣と、甘酸っぱいタレが絶妙にマッチした一品です。ご飯や味噌汁、漬物がセットになっています。

Petite Patisserie YUKI（プティ パティスリー ユキ）は、京王線と井の頭線が交差する明大前駅近くにある、地元の人々に愛されている小さな洋菓子店です。86年間この地で商いを続けてきた青果店の孫にあたる姉妹が、地元への感謝と商いを続ける心意気を込めて、場所を移して開業しました。

青果店での経験と果物への深い知識を活かしたケーキやタルトは、お店の人気の理由です。旬の果物が彩り豊かに飾られたタルトやショートケーキは、季節の移り変わりを感じられる華やかなラインナップです。

種類豊富に揃うコンフィチュールは、季節の素材を使い、一つひとつ手作りされています。パンやヨーグルトに添えるのはもちろん、贈り物としても喜ばれています。シンプルながらも素材の良さが際立つ素朴な味わいのプリンや、バターの豊かな香りが広がる焼き菓子も人気です。

1990年に創業し、店内はアナログレコードが流れるオシャレな空間で、落ち着いた雰囲気が特徴です。特にオススメの料理は3日間かけて作るスパイスカレーの「スペシャルカレー」で、なす、トマト、ブロッコリー、チキン、ビーフが入っており、野菜たっぷりでスパイシーな味わいが楽しめます。
番組ではDAIGOさんオススメのチキンカレーの生卵トッピングを堪能しました。

「カレーの店 八月」は2020創業の曽我部恵一さんがオーナーのお店です。

キッチン アンド カリーは、2018年創業の京王井の頭線の新代田駅から静かな住宅街へ少し歩いた先に佇む、人気のスパイスカレー店です。店舗は、建築家が手がけたモダンな和風の低層集合住宅の一角にあり、凛とした黒い木壁と格子戸が印象的で、一見するとカレー屋さんとは思えないほど落ち着いた雰囲気を持っています。主宰の阿部由希奈さんは、店舗を開設する前は「and CURRY」という屋号で様々なイベントや場所でカレーをふるまう「流しのカレー」として活動されていました。そして、2018年7月に、この世田谷区羽根木の地に、活動の拠点となるお店をオープンされたのです。こちらのお店は、ただスパイスカレーを提供するだけでなく、カレーにまつわるさまざまな活動を通して、食の楽しさや多様性を受け入れることの大切さも伝えています。

キッチン アンド カリーの目指すカレーは、ハレの日のおごちそうのような強いものではなく、「毎日でも食べられるお味噌汁のようなカレー」という独自のコンセプトを持っています。素材の持ち味を活かすことを一番に考え、できる限り提携農家から仕入れた無農薬・無化学肥料の野菜をたっぷり使い、油分を控えめにして、さらさらとした優しい味わいに仕上げるのが特徴です。また、お店の大きな魅力の一つは、週に2回カレーのメニューが入れ替わることで、訪れるたびに旬の食材との新たな出会いが待っています。さらに、その日の3種類のカレーのうち、1種類は必ず動物性食品を使わないヴィーガンカレーを提供されているのも、食の多様性を大切にするお店ならではの心遣いが感じられるところです。

店主さんの飼い猫をモデルにしたオリジナルキャラクターの猫ちゃん「ももこ」と「晋作」がお店の目印となっていて、店内にも置物やタペストリーとしてそこここに登場し、空間全体に温かくてやわらかいムードを作り上げています。イートインスペースは、以前間借りされていたお店のオーナーさんから紹介された物件を、スリランカの家庭をイメージして改装されたそうで、異国情緒あふれるチュニジアのタイルや、淡路島の窯元「あわびウェア」のお皿など、細部にまでこだわりが詰まっています。カウンターやテーブル席、内装が織りなす優しい空間は、お店のカレーの味わいそのものを表現しているようです。

日替わりで提供されるカレーは、個性豊かな組み合わせを楽しめるのが醍醐味です。例えば、とある日には、和の風味を感じる九条ねぎとサーモンのカレーや、深いうまみを持つ原木しいたけとチキンのキーマ、そして、旬の野菜の美味しさが凝縮された旬野菜のサンバルなどが並びます。これらのカレーは、一種類で楽しむのはもちろん、2種類や3種類を組み合わせた「あいがけ」でいただくことで、さまざまな味のドラマティックな出会いを体験できると評判です。カレーと一緒に、添えられている副菜の組み合わせや、追加で頼める卵のアチャールのようなトッピングも、全体の味わいをさらに豊かにしてくれます。お店では、カレーにまつわるさまざまなものを大切にしていて、スパイスカレーを湯煎するだけで楽しめるチルドカレーの通信販売や、野菜の魅力を深掘りする小冊子ZINE『野菜とカレー』の制作・販売もされています。これは、流しのカレー時代から「and CURRY」が続けてきた、食への探求心が形になったものです。

Patisserie Chocolaterie Recit（パティスリーショコラトリー レシィ）は、2021年12月に世田谷区東松原の商店街から少し入った場所に誕生した洋菓子店です。京王井の頭線の東松原駅から歩いて3分ほどの場所で、地元の方々はもちろん、遠方からも多くのお客様が訪れています。店名の「Recit（レシィ）」は、フランス語で「物語」という意味を持っており、スイーツを通して生産者とお客様とお店が新しい物語を紡いでいきたい、というシェフの想いが込められているそうです。オーナーシェフパティシエを務めるのは、宮城県ご出身の寺﨑貴視さんで、吉祥寺の「アテスウェイ」や三軒茶屋の「プレジール」など、都内の名だたる名店で研鑽を積まれた実力派の方です。その後、自由が丘の「マジドゥショコラ」で本格的にチョコレート作りを学んだ経験をお持ちで、お店の店名にもパティスリーとショコラトリーの両方を冠しているところに、シェフの確かな腕とこだわりを感じます。

お店に入ると、白を基調としたギャラリーのように洗練された空間が広がり、そこに並ぶお菓子一つひとつがまるで物語の主人公のようです。実は、寺﨑シェフは元々お菓子職人ではなく、幼い頃は小説家になることを目指されていたという異色の経歴を持っています。そうしたシェフの背景が、お菓子作りへの深い情熱となり、一つひとつの作品に独自のストーリーを与えているのです。例えば、ホワイトチョコレートのムースのケーキ、ラヴィは、童話『不思議の国のアリス』に登場する白兎をモチーフにして作られていますし、また、別のケーキのエレスは、有名なファンタジー小説に登場する緑の宝石が着想源となっているそうです。店内には、シェフが昔から集めていたという挿絵画家アーサー・ラッカムの美しい蔵書が飾られており、スイーツが織りなす「レシィ＝物語」の世界観をそっと彩っています。

店名に「ショコラトリー」を掲げているように、特にチョコレートへのこだわりが強く、シェフのスペシャリテの一つとして知られているのが生チョコレートです。ブラジル産のカカオ62%のシングルオリジンチョコレートに、ライチの風味を合わせるという繊細な発想で、口に含むとフルーティーな香りがふわりと広がる極上の口溶けを体験できます。また、カラフルで見た目も美しいボンボンショコラも大人気です。こちらは、フルーツジュレとガナッシュを重ねるという新しい感覚のフレーバーが特徴で、素材の味や香りの絶妙なバランスを楽しむことができます。

さらに、パティスリーショコラトリー レシィには、お店を代表する名物スイーツが他にもたくさん並びます。人気のモンブランエフェメールは、愛媛県産の和栗の中でも最高級グレードの「秀」だけを使用し、お客様の注文を受けてから一つひとつ丁寧にモンブランクリームを絞るというこだわりがあります。この製法によって、絞りたてならではの風味と食感を味わっていただくために、賞味推奨時間が1時間とされているほどです。また、焼き菓子にも定評があり、フランスのポワトゥーシャラント地域産のAOP発酵バターと、アーモンドの女王と呼ばれるマルコナアーモンドを贅沢に使ったフィナンシェは、しっとりとした食感と焦がしバターの芳醇な香りがたまらないと評判です。他にも、サヴァラン生地に赤ワインやマンダリンナポレオンのシロップを染み込ませた大人向けのサヴァランサングリアや、シュー生地にエキゾチックフルーツと和歌山県産の山椒、熊本県産のデコポンの香りを移したガナッシュクリームを合わせたユニークなエクレールソレイユなど、シェフの物語と情熱が詰まったお菓子をぜひ味わってみてください。

鮨なが井は、京王井の頭線の東松原駅から歩いて2分ほどの閑静な住宅地に、2008年3月に暖簾を掲げた隠れ家のようなお寿司屋さんです。大将の永井大輔氏は世田谷区のご出身で、小学3年生で初めてカウンターのお寿司屋さんに魅了されて以来、寿司職人を志し、16歳から約20年間、都内の様々なお店で修行を重ねた熟練の職人です。永井氏がこの東松原の地を選んだのは、「自分だけが知っている」という優越感に浸れるような、静かにくつろげる隠れ家的なお店にしたかったからだと言われています。開業以来、夫婦二人三脚でお店を営み、地元の常連様はもちろん、遠方からも美食家たちが訪れる人気店として親しまれています。

お店にしかない一番の特徴は、わずか9席の白木のカウンターが、京都の茶室を思わせる凛とした非日常の空間を作り出していることです。おもてなしの心として、お客様に時間を気にせずゆっくりと過ごしてほしいという思いから、店内にはあえて時計をかけていないのが粋な計らいです。大将の永井氏は、二度にわたる大病を乗り越えて奇跡の復活を果たした強い情熱の持ち主としても知られており、その「鮨への情熱」は握るたびに進化し、限界がないとご自身で語られています。また、フレンチを思わせるようなエディブルフラワーや季節のフルーツを彩りに使用するなど、料理と寿司すべてを一つのアートとして捉え、女性にも喜ばれる「女子力が高い」と評される繊細な感性も持ち合わせていらっしゃいます。女将は日本文化を世界に発信したいという夢から、2023年より外国人観光客を主な対象とした「和文化体験」をスタートされており、和菓子作りと茶道体験におまかせ寿司ランチを組み合わせた、国際色豊かなおもてなしも提供されている点も大変ユニークです。

お店のコースで提供される料理には、大将が豊洲市場で信頼する仲買人と共に目利きし、こだわり抜いた旬の魚介はもちろん、国産の野菜や果物もふんだんに取り入れた季節の寿司会席コースがあります。お寿司の美味しさを左右するシャリには、市場には出回らない新潟産の特選コシヒカリを玄米で仕入れ、営業前に自家精米しています。さらに、胃腸に優しいアルカリイオン水を使用し、季節や気温、湿度に合わせて水加減を変えてふっくらと炊き上げています。味の決め手となる調味料には、2種類のお酢のほか、喜界島のさとうきび粗糖やベトナムの古式天日塩が使われ、その繊細な味のバランスが唯一無二の「鮨なが井のシャリ」を生み出しています。また、調味料には可能な限りオーガニック素材を使用するなど、細部にまでこだわる姿勢が、お客様の笑顔につながっているのでしょう。

握りのシャリはあえて小さめに仕上げられており、様々なネタを最後まで美味しくいただけるよう配慮されています。会席コースの構成は、先付、前菜、造り、焼き物または蒸し物、握り寿司、お椀、デザートなど、旬の食材を余すことなく楽しめる工夫が凝らされています。さらに、コース料理とは別に、追加のスペシャリテとして注文されることのある究極のネギトロ巻きも大変な名物で、多くのお客様を魅了しています。季節の移ろいを表現した美しい盛り付けや器選びも、お料理の美味しさを引き立てる大切な要素です。和菓子作りや茶道体験、日本酒テイスティングといった文化的な要素と、江戸前寿司の確かな技術、そしてアーティスティックな感性が融合した、ここでしか味わえない美食体験が待っています。

井ノ原快彦・アド街