2025年10月18日放送の【出没！アド街ック天国】で紹介した、調布の『ランキングTOP20』で注目のロケ地・お店をまとめて紹介します。

feuquiage（フキアージュ）は、2021年11月オープンの菓子とケーキの専門店です。

国内外の名高いパティスリーで修業を重ねた実力派のオーナーシェフ、畠山さんが満を持してオープンさせたお店で、開店前からポップアップストアやイベント出店でその味を知るファンが多く、大きな話題を集めてきました。

このお店の「feuquiage（フキアージュ）」という名前には、シェフの故郷である宮城県気仙沼市への強い想いが込められています。
シェフのご両親が気仙沼で「吹上荘」という民宿を営んでいたのですが、東日本大震災の津波で流されてしまいました。シェフは、この大切な故郷の屋号「吹上荘」に、フランス語のような響きを重ねて「フキアージュ」と名付けたそうです。
失われた故郷の「魂」を、自身のお菓子作りを通して受け継ぎたいという、熱い決意と家族への深い愛情が詰まった、唯一無二の名前。

店内に入ると、フランス産発酵バターの甘い香りに包まれ、並べられた焼き菓子やケーキの美しさに、誰もが心ときめくはずです。

数ある品の中でも、お店の看板メニューとして広く知られているのがフィナンシェです。シチリア産のアーモンドとフランス産の発酵バターを贅沢に使い、絶妙な火加減で丁寧に焼き上げられたこの逸品は、外側はカリッとした香ばしさがあり、ひとくち噛みしめると中からバターの芳醇な香りがじゅわっと広がる極上の味わいです。

また、フィナンシェと並ぶ人気を誇るのが、店のスペシャリテでもある夜明けのカヌレです。こちらもフランス産の発酵バターと、インドネシアから直輸入されたタヒチ種のバニラがたっぷりと使われており、外側のカリッとした皮と、内側のしっとりもっちりとした食感のコントラストが見事です。

チーズケーキは、子どもの頃に食べたような懐かしい味わいを表現したいというシェフの思いから生まれました。練乳を合わせることでミルキーな風味を加えながらも、チーズの味がしっかりと楽しめるように工夫されています。

また、見た目も美しいモンブランは、スペイン産の洋栗を使っていて、土台にはタルト生地を用いることで、最後まで食べ応えがありながらも、重くなりすぎないような軽やかな構成になっているのが特徴です。

鳥勝は、調布駅東口の風情ある百店街に、2016年1月に誕生した焼き鳥屋さんです。

佐々木和人さんは、西荻窪の焼き鳥店などで修業を積んだ後、義父が三鷹で約40年間営業していた「鳥勝」を受け継ぎ、調布で新たなスタートを切りました。
昔ながらの赤ちょうちんの店として、地域で愛された屋号と師匠の技を融合させた独自の焼き鳥を提供しています。

「鳥勝」の焼き鳥は、一本の串に具材をぎっしりと刺し、お皿からこぼれそうになるほど山盛りにするのが特徴です。
一般的な焼き鳥の約2倍の大きさで、お腹いっぱい楽しめます。国産の銘柄鶏「甲州健美鶏」や「大山どり」を主に使用し、お肉の質の高さも魅力です。
味の決め手は、三鷹の先代「鳥勝」から受け継がれた秘伝の甘辛いタレです。

数量限定のつくねは、午後7時頃には売り切れるほどの人気商品です。約200グラムとボリューム満点で、特に人気です。店主おすすめの鳥レバーは、新鮮さが自慢です。レバーの仕込み時に同時にとれる珍しい部位、はつすじもおすすめです。

定番の串物には、鳥皮、砂肝、ねぎま、ナンコツ、ボンジリがあり、一本あたり80～90グラムと大ぶりで満足感があります。

お酒に合う一品料理も豊富です。ポテトサラダや、じっくり煮込んだ牛すじと大根の煮込み、豆腐と合わせた牛すじ煮込み豆腐など、心温まるメニューが揃っています。

ティオ・ダンジョウは、本場スペインの空気と味を調布にもたらした名店として、地元の人々だけでなく遠方からのファンにも親しまれているスペインバルです。

シェフの檀上桂太さんは、日本におけるスペインバルブームを牽引してきた「スペインバルの巨匠」として知られています。

このお店はもともと東京の恵比寿で約20年間営業されていましたが、2015年4月10日にシェフの地元である調布に場所を移して、新たにオープンしました。

檀上シェフは、約20年前に訪れたスペインのバルに魅せられ、その文化を日本に伝えたいという強い思いから、現地マドリッドで修業を積んだ経験を持っています。
恵比寿での創業当初から、カウンターにタパス（小皿料理）を並べるという、本場さながらのスタイルをいち早く実現されました。
その経験と実績が認められ、ティオ・ダンジョウはスペインワインと食協会から推奨されるバルの一つにも選ばれています。

切りたてが提供されるイベリコ豚の生ハムがおすすめ。脂のりが良く、口の中に広がる風味がスペインワインと最高の相性を見せます。

また、素朴ながら奥深い味わいのポテトオムレツのトルティージャは、ニンニクが効いたアイオリソースと合わせていただくのが本場流の楽しみ方です。

締めの一皿は、魚介の旨みが凝縮されたパエリア。定番のミックスや人気のイカ墨パエリアなど、数種類から選べるのも嬉しいポイントです。

京王線調布駅東口から一本路地を入ったところにある老舗カレー店「かれんど」。1985年創業で、昔ながらの喫茶店のような店構えが魅力です。

かれんどの特徴は、小麦粉を使わない本格的な南印度風カレー。ターメリックやガラムマサラなど17種類のスパイスをブレンドし、蒸して熟成させたタマネギをベースに「かれんどコンソメ」で仕上げています。

名物料理は、17種のスパイスが香るキーマカレーを半熟オムレツで包んだ「キーマオムライス」。
テレビ番組でも紹介され話題となりました。スパイシーなカレーとまろやかな卵の組み合わせは絶妙です。

「たけちゃんにぼしらーめん」は、多摩エリアで煮干しラーメンの先駆者として知られています。2006年に移転し、今は京王線調布駅東口からすぐの場所にあります。アド街では21年前取材時に2代目の武人さんを取材し、現在は2代目としてお店に立っています。

スープの出汁には、九州、長崎、千葉、伊吹の煮干しを惜しみなく使い、鰹節や昆布の旨味を引き出しています。化学調味料を使わず、体に優しいラーメンを作っています。
醤油はキッコーマン、塩はヌチマースといった厳選素材を使い、一杯に真摯に向き合う姿勢が、多くのお客様に愛される理由です。

看板メニューの「らぁ麺」は、優しく穏やかなスープが特徴で、醤油と塩の2種類があります。
醤油味はキッコーゴ醤油のタレが引き立ち、シャープな仕上がりです。
塩味は煮干しの出汁感がダイレクトに感じられます。中細のストレート麺はシコシコとした食感が楽しめ、チャーシューは柔らかく、メンマや白ネギ、海苔とのバランスが絶妙です。

麺好きに人気の「つけ麺」は、平打ち太麺で、生卵、ゴマ油、タレ、スープが別皿で提供されます。自分で味を調整できます。スープは強い煮干し感があります。
また、「油そば」は濃厚で穏やかな味わいが人気です。

もつやき処 い志井 本店は、調布駅の中央口から歩いて3分ほどの場所にある、もつ焼きの名店です。

創業は1950年（昭和25年）。初代の石井芳彦さんが東京の中野で立ち飲み屋台としてお店を始め、1974年に調布へと移転してきました。現在はホットランドグループの株式会社オールウェイズが運営を引き継いでいますが、70年以上にわたって受け継がれ味と技を守られています。

カウンター26席とテーブル10席というこぢんまりとした店内に足を踏み入れると、昭和のにぎやかな時代の雰囲気が漂ってきます。目の前で炭火を使って串焼きを仕上げていく様子を眺めながら、お酒を楽しむことができます。
長い修行を積んだ焼き手が、毎日直送される新鮮な牛肉や豚肉を丁寧にさばいて串に打ち、紀州備長炭で香ばしく焼き上げていきます。レバーやハツ、カシラといった定番のメニューから、のどがしらや希少部位まで、幅広い種類のもつ焼きがそろっています。

このお店ならではの看板メニューといえば、ゆでタンです。牛タンを丸ごと7時間以上、2日間かけてスープで丁寧に煮込んでいます。箸で切れるほどほろほろにやわらかく仕上がったタンは、男性にも女性にも人気の一品です。また、豚のタンを使ったタン刺しも外せません。真空調理でしっかりと加熱されたピンク色のお刺身は、タンならではの食感が楽しめて、お酒のおつまみにぴったりです。

ればねぎ串も、このお店の定番料理として親しまれています。新鮮なレバーとネギを串に刺して炭火で焼いたもので、臭みがまったくなく、フォアグラのようにやわらかい食感が特徴です。胡麻とネギの相性が抜群で、リピーターが続出している人気メニューです。

伝統のもつ煮込みも見逃せません。しっかりと下処理されたもつは臭みがなく、長時間煮込まれて味がよく染みています。豆腐と一緒に煮込まれた一品は、寒い季節には特に体が温まります。

牛串は大きめの串にたっぷりとお肉がついていて、まるでステーキを食べているかのような食べ応えです。つくピーと呼ばれるつくねをピーマンに載せた串も、野菜と一緒に楽しめる創作メニューとして人気を集めています。

京王線調布駅北口すぐの天神通り商店街にある「あずきや安堂」は、地元に愛される今川焼専門店です。
2009年11月にオープンしましたが、そのルーツは調布駅南口にあった名店「みやこ焼」にあります。店主の安藤香織さんは「みやこ焼」で修行を積み、閉店後、その味と伝統を絶やさないため「あずきや安堂」を開店しました。長年「みやこ焼」で働いたスタッフも加わり、伝説の味を伝えています。

看板商品の今川焼は、自家製のあんこが美味しさの秘密です。北海道産の特選小豆を銅釜で水、砂糖、塩だけで炊き上げています。
生地は半年も試作を重ね、冷めても硬くならず、時間が経っても美味しい今川焼を目指して、小麦粉や卵の配合をオリジナルで調整しました。
小麦粉をふるうことで、きめ細かく、パンケーキのようなふんわりとした食感を実現しています。銅製の特注焼き台で、表面はモチモチ、中身はふんわりと焼き上げ、たっぷり入ったあんこと相性抜群です。

自家製あんのあずきが定番ですが、他にも個性豊かなメニューがあります。カスタードクリームは、牛乳と卵をたっぷり使い、昔ながらのクリームパンを思わせる懐かしい味わいで、小さなお子様からご年配の方まで大人気です。北海道産の手亡豆を使った白あんは、豆本来のやさしい甘さとほどよく残る食感が魅力です。

京王線調布駅からすぐの賑やかな場所にある台北飯店は、昭和61（1986）年創業の地元に長年愛される台湾家庭料理店です。

看板メニューのチャーハンは、しっかりとした塩味と濃厚な味わいが魅力です。
名物料理のトンソク（豚足）は、醤油の香りとトロトロで優しい食感、凝縮された旨みが魅力で、創業以来の味を受け継ぐ逸品です。お昼時には、ご飯ものと小ラーメンのセットなど、ボリューム満点のランチメニューも充実しています。

中華料理 八幡は1965年に創業した老舗の町中華で、調布市富士見町の住宅街にあります。

京王線の調布駅と西調布駅のちょうど中間あたり、中央高速道路の調布インターチェンジ近くという少し不便な場所にありながら、地元の方々だけでなく遠方からも多くのファンが訪れる人気店です。

店舗の2階部分はアパートになっており、かつてはこの2階に漫画家のつげ義春さんがアシスタント時代に住んでいたという歴史があります。

また近くに住んでいた水木しげる先生も足しげく通われ、その作品『ゲゲゲの鬼太郎』にも店の様子が描かれています。店内には水木作品にちなんだ色紙が飾られ、水木先生がいつも座っていた席も残されており、ファンにとっては聖地とも言える存在です。

2代目店主の体調不良により2023年5月から休業していましたが、初代店主の長男が運営会社を立ち上げて店を復活させ、2024年6月に1年ぶりの営業再開を果たしました。現在は2代目店主の鈴木利夫さんが料理長として、弟子の平野智大さんとともに厨房に立っています。

このお店の最大の特徴は、何といっても看板メニューのチキンライスです。
鶏肉、玉ねぎ、ピーマン、グリーンピースを使ったこの一品は、ピカピカと光るお米と食材それぞれの食感が最後まで楽しめる逸品で、常連客の中には「これを食べなきゃ一年が始まらない」と毎年通う方もいるほどの人気を誇ります。

人気の麺類は創業以来変わらない味を守る特製ラーメンです。
醤油ベースの懐かしい味わいで、中細の縮れ麺を使用しています。出汁がしっかりと効いたスープは、キラキラと少量の油が浮き、昔ながらの町中華らしい優しい味わいが特徴です。
ラーメンと半チャーハンや半チキンライスを組み合わせた定食セットも人気で、ボリューム満点の内容となっています。

そのほかにも、筍、ネギ、カニカマを入れ込んだ分厚い卵焼きにたっぷりの餡をかけた天津丼は、ふっくらとしたご飯との相性が抜群です。
肉団子は店の隠れた名物で、特製の餡が絡んだ一品は多くの常連客に愛されています。

麺類ではもやしそばと肉そばもメニューに並び、とろみのある熱々のスープが体を温めてくれます。肉そばはさっぱりとした肉と、シャキシャキとした筍の食感が楽しめ、もやしそばはニラが入って風味豊かな味わいです。
夏季限定では冷やし中華のセットメニューも登場し、半チャーハン、半カレー丼、半スタミナ丼、半チキンライスから選べるようになっており、季節ごとに違った楽しみ方ができるのも魅力です。

井ノ原快彦・アド街