2025年11月6日放送の【タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって】で紹介した、ご飯がマンガ盛り！絶品もつ煮込み定食のお店は『たま家食堂 本店』です。

たま家食堂 本店は、東京都府中市是政にある平日昼だけ営業するもつ煮込み専門の食堂です。
東京競馬場の近く、府中本町駅から徒歩約20分ほどの場所にあります。
この店は食肉卸売・加工業を営む会社が、工場で生じる内臓や規格外の肉を有効利用するフードロス削減の取り組みとして始めたお店で、本業で培った食肉加工の技術を活かした料理を味わえます。

このお店の運営母体は、山形県鶴岡市に本社を置く庄内ミート株式会社の流れをくむ食肉加工会社です。
庄内ミートは昭和39年に創業され、当時山形県の庄内地域で養豚が盛んになっていた頃、豚の内臓が捨てられていたことに着目しました。創業者が豚の臓物を有効活用できないかと考え、関西で食べられていることをヒントに豚の内臓の処理加工を始めたのです。その後、庄内地域ではやきとり屋でやきとんが主流になるという独自の食文化が育ちました。こうした背景から、もつの処理加工に特化した技術が代々受け継がれてきたのです。

たま家食堂のもつ煮込みは、この長年培われた技術が光ります。豚もつを味噌と醤油で3時間以上じっくり煮込み、圧力鍋を使って丁寧に下処理を施すため、もつ特有の臭みがまったくなく、とろけるような柔らかさに仕上がっています。
包丁の入れ方や火入れなど独自の下処理により、鶏、豚、和牛のエキスが溶け込んだまろやかなコクのある味わいになっています。卓上には肉そぼろラー油が置いてあり、ピリ辛のアクセントを加えて味の変化を楽しむことができます。
このラー油は豚肉のそぼろと砕いたナッツが入っており、カリカリとした食感も楽しめる逸品です。

もつ煮込み定食は看板メニューで、もつ煮込みに白ご飯、大根サラダ、スープが付いています。
ご飯は大盛りやおかわりが無料なので、がっつり食べたい方にも嬉しいお店です。
土鍋でグツグツと熱々の状態で出てくるもつ煮込みには、豆腐やうずらの卵、こんにゃくなどが入っていて、ボリュームも十分です。

また、もつ煮込みカレーも人気の一品です。家庭的な味わいのカレーともつの旨みが見事に調和し、ご飯が進む味付けになっています。カレーにも玉こんにゃくや豆腐、うずらの卵が入っており、新しいもつ料理の楽しみ方を提案しています。

さらに、一日10食限定のとろとろスペアリブ定食も見逃せません。トマトベースの濃厚な味付けで煮込まれたスペアリブは、食肉加工の専門店ならではの柔らかさと旨みが凝縮されています。

店舗は平日の11時から14時30分まで、土日祝日は定休日という限られた営業時間ですが、昼時には行列ができるほどの人気店です。

吉村崇・平成ノブシコブシ・鈴木福・村上佳菜子