2025年11月30日放送の【路線バスで寄り道の旅】荒川静香さんがゲスト・東横線沿線ロケで紹介した、都立大学駅の洋食レストラン、スペアリブのお店は『アメリカンクラブハウス』です。

アメリカンクラブハウス 都立大学店は、1979年に西麻布で創業した日本のスペアリブ発祥の店として知られています。
当時、骨付き肉自体が流通していなかった時代に、地方の食肉卸業者と協力して肩の部分を材料として確保し、試行錯誤を重ねました。アメリカで親しまれていた本場の調理法では肉が硬く脂っぽかったため、日本人の好みに合うよう改良を重ね、余分な脂を落としながら柔らかくジューシーで旨みを閉じ込めた独自の調理法を確立しました。
その結果、脂肪分を半減させたヘルシーな東京スペアリブが誕生したのです。1990年に都立大学駅近くへ移転し、現在は東急東横線都立大学駅から徒歩3分ほどの目黒区中根に店を構えています。

このお店の最大の特徴は、何といっても看板メニューのスペアリブ。
特製しょうゆ、ガーリック、BBQ、塩コショウ、マスタード、ピリ辛BBQなど6種類の味わいから選べるのが魅力で、どの味もナイフがほとんど要らないほど柔らかく仕上げられています。
特に人気が高いのは特製しょうゆ味で、和風バーベキューソースのようなコクのある味わいが肉の旨みを引き立てます。フォークを入れるとするりと骨から肉が離れるほど柔らかく、創業以来変わらぬ製法で提供される味は著名人からも称賛を受けています。

スペアリブと並んでファンが多いのが、創業から続くほうれん草のサラダです。
生のほうれん草がない時代から、ほうれん草でサラダを作れないかと考案されたこの一品は、えぐみの元となるシュウ酸を消すための工夫が施された特製ドレッシングが魅力です。カリカリベーコンとローストしたスライスアーモンドが加わり、ごま油を効かせた和風のドレッシングで仕上げられています。
常連客の間では「これを食べなきゃ始まらない」と支持率ナンバーワンを誇る看板サラダとなっています。

そのほかにも、お漬物に火を通すこと自体が珍しかった時代に高菜の油炒めから着想を得て作られた高菜漬けピラフは、高菜の美味しさがお米に染み込んだパラパラの仕上がりで人気を集めています。

また、デザートのアップルパイ・ア・ラ・モードは焼きたての熱々サクサクのパイ生地に冷たいバニラアイスクリームがたっぷり乗せられ、ブルーベリーやラズベリーのソースがアクセントになっています。

季節限定で楽しめる渡り蟹のスパゲティは濃厚なクリームソースが特徴で、シーフードオムレツも人気の一品です。

ランチタイムには、ほうれん草のサラダ、スペアリブ、高菜漬けピラフ、アップルパイがセットになったランチコースがあり、お店の代表的なメニューを一度に味わうことができます。

徳光和夫・田中律子