2025年9月6日放送の【メシドラ 兼近＆真之介のグルメドライブ】でEXIT兼近さん・満島真之介さんと、向井理さんがロケで紹介した、吉田うどんのお店は『手打ちうどん ムサシ』です。

手打ちうどん ムサシは、富士吉田市にある郷土料理「吉田のうどん」の専門店で、北口本宮富士浅間神社からほど近い場所にあります。この地域特有の極太で硬い麺にこだわった名店として、地元の人々はもちろん、富士山観光を訪れる旅行者にも愛され続けています。吉田のうどんは、富士吉田市が誇る郷土料理として2007年に農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選」にも選定されており、その歴史は富士山北麓の冷涼な気候と火山性土壌による特殊な環境から生まれました。かつて織物業が盛んだった時代、女性が機織りに専念できるよう男性が力強くうどんを打ったことが、今日の硬くコシのある麺の原点となっています。

ムサシのうどんで最も注目すべき特徴は、2日以上寝かせてグルテンを発酵させた手打ち麺です。この独特な製法により、一般的なうどんでは体験できないほどの強烈なコシと歯ごたえが生まれます。水でしっかりと締められた麺は、噛むほどに小麦の旨みが口の中に広がり、特に冷やしうどんでは富士吉田市内でも最硬級と言われるほどの食べ応えを体験できます。極太で長い麺は、自重で垂れ下がることなく、独特のねじれとカーブを保ったまま提供され、見た目にもインパクト十分です。出汁は煮干しと削りぶしを水出しで丁寧に取ったもので、醤油と味噌をブレンドした深い味わいが麺との相性を完璧に演出しています。

お店の一番人気はムサシうどんで、野菜のかき揚げ、キャベツ、わかめ、油揚げが豪華にトッピングされた看板メニューです。手のひらほどの大きさがある野菜かき揚げは、サクサクの食感とボリューム感で訪れる人々を驚かせます。甘辛く味付けされた油揚げと、シャキシャキとした茹でキャベツは、硬い麺との食感のコントラストを楽しませてくれる重要な脇役です。温かいうどんでも十分に硬い麺ですが、冷やしうどんに比べると優しい食感で、初めて吉田のうどんを体験する方にもおすすめです。

その他の魅力的なメニューとして、独特な冷やしうどんのバリエーションが豊富に揃っています。基本の冷やしうどんに加えて、冷やしうどん（ゆず）、冷やしうどん（ゴマだれ）、冷やしうどん（坦々麺）といった他店では味わえない個性的な味付けを楽しめます。薬味の「すりだね」は一味唐辛子、ごま油、ゴマのペーストをブレンドした店独自の配合で、さらっとした質感でありながら強い辛さが特徴です。馬肉のトッピングは甘く煮付けられており、吉田のうどんの伝統的な具材として味に深みを与えています。また、ガゴメトロロコンブや激辛唐辛子味噌といった珍しいトッピングも用意されており、何度訪れても新しい発見があるお店です。

兼近大樹・満島真之介・向井理