【情熱大陸】三國清三シェフ・フレンチの巨人『三國』四ツ谷のカウンター8席のお店の場所

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(日)放送の【情熱大陸】フレンチの巨人・三國清三シェフで紹介した、お店は四ツ谷『三國』です。

四ツ谷駅「三國」

三國は、2025年9月に東京都新宿区四谷にオープンした、わずかカウンター8席のフランス料理店です。
71歳を迎えた料理界の巨匠・三國清三シェフがひとりで切り盛りし、食材の買い出しから調理、片付けまですべてを担います。かつて37年間にわたり日本のフランス料理を牽引してきた名店「オテル・ドゥ・ミクニ」を2022年末に閉店し、同じ場所に建て替えて誕生した新しいスタイルのレストランです。

三國シェフは1954年に北海道増毛町の半農半漁の家に生まれました。
中学卒業後、15歳で料理人を志し、札幌グランドホテルで働き始めます。その後、帝国ホテルで修業を重ね、わずか20歳でスイス・ジュネーブの日本大使館料理長に就任しました。ここで師である帝国ホテルの村上信夫料理長から「今後10年間は欧州で料理の腕を磨いてきなさい」と命じられたことが、その後の人生を大きく変えました。

この言葉を胸に、三國シェフは「厨房のモーツァルト」と呼ばれたフレディ・ジラルデ氏のもとで4年間働き、さらに「トロワグロ」や「アラン・シャペル」といったヨーロッパの名だたる三つ星レストランで8年間にわたって修業を積みました。
1985年、30歳で帰国後に四谷に開いた「オテル・ドゥ・ミクニ」は、一億総グルメ時代の波に乗り、予約の取れない人気店となります。
バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍という幾多の試練を乗り越え、37年間ほぼ満席が続く伝説的な店として親しまれてきました。

三國最大の魅力は、決まったメニューのないスポンタネと呼ばれる即興料理です。

スポンタネとはフランス語で「ありのまま」を意味し、師匠のジラルデ氏が得意としていたスタイルを受け継いだものです。三國シェフは毎朝、豊洲市場などへ自ら足を運び、その日最高の食材を仕入れます。
そして、カウンター越しにお客様と会話を交わしながら、「グリルにするか、蒸すか」「単品か、コースか」といった具合に相談し、その場で料理を組み立てていきます。
お客の好みや要望、食材の状態を見ながら、三國シェフの感性と技術で一皿一皿が生み出されるのです。

フランス料理が基本ですが、お客様のリクエストに応じて寿司などの日本料理も登場することがあります。
固定されたメニューがないからこそ、訪れるたびに新しい出会いがあり、まさに料理人と食事をともにするような特別な時間を過ごせるのがこの店の醍醐味といえます。
基本的なメニューは決めてあるものの、即興的なアレンジが加わり、お客様ひとりひとりに寄り添った料理が提供されます。

三國シェフが長年大切にしてきた料理の特徴に、ソースへのこだわりがあります。
近年のフランス料理では軽やかさが好まれ、ソースが軽視される傾向にありました。
しかしソースには、ポルト酒やビネガー、肉汁、骨からとった出汁、ハーブなど数多くの材料が必要で、手間も時間もかかります。
三國シェフは「ソース命」と語り、コストや労力がかかってもソースを重視した料理を追求し続けています。このソースこそが、料理に深みと複雑な味わいをもたらし、三國シェフの料理を特別なものにしている要素のひとつです。

また、三國シェフが得意とするジャポニゼと呼ばれるスタイルも見逃せません。ジャポニゼとは「日本風」を意味し、フランス料理をさらに日本の感性で進化させたものです。ヨーロッパでの修業を通じて世界を見たからこそ、日本の食材や技法の素晴らしさに改めて気づき、それをフランス料理に取り入れてきました。和の素材や風味を巧みに活かしながら、フランス料理の技術と融合させた独創的な料理は、まさに三國シェフならではの表現といえます。

三國シェフは「あしたのジョーのように燃え尽きたい」という思いで、この新しい挑戦を始めました。60代後半になり、大きなレストランを率いていくことの難しさを感じながらも、まだまだ燃え尽きるには早いと考え、70歳を機に再出発を決意したのです。料理人としてのピークは60代といわれますが、三國シェフは体力維持のため週2回、1時間のハードなトレーニングを続けています。恩師の村上信夫シェフが84歳まで現役だったことにならい、「1年でも長く頑張りたい」と語ります。

カウンター越しにお客様を目の前にして会話を交わしながら料理をすることは、「試合をするようなもの」とシェフ自身が語るほど、プレッシャーのかかる仕事です。それでも、ひとりひとりのお客様と向き合い、その日最高の食材で即興の料理を作り上げる――これこそが、三國シェフが長年抱き続けてきた夢でした。グランメゾンを率いていた時代にはできなかったこの夢を、三國で実現したのです。


食べログ
  • 甘くない酸味のきいた トマトのカルパッチョ カルダモンの薫り
  • 釧路沖 秋鮭の王様”銀聖”の
    塩昆布のせオーブン焼き ビーツのピュレ合え
  • 特大ホワイトアスパラガスのキャビア詰め
    シャンパン・ア・ラ・クレーム味
  • “たましゃも”のコンフィ
    ジロール茸添え粒マスタード味
  • フェザンヌのロースト 東京金ごままぶし レンズ豆の軽い煮込み添え
  • 鮎のピュレととうもろこしのビシソワーズ
  • 生牡蠣と芹の軽いブランケット
住所 東京都新宿区若葉1-18-6
電話 03-3351-3810

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この記事の作者・監修

Activi TV

こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!

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カテゴリー: 情熱大陸
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