2025年12月4日放送の【news every 】焼き魚に人情そば～変わりゆく街の変わらぬ味で紹介した、焼き魚・サバ・タレ焼きのお店は中野の囲炉裏で焼く『陸蒸気』です。

陸蒸気は1970年代に、津軽の漁師の家に生まれたオーナーの三ツ谷慶一さんが「本当の焼き魚の旨さを知らせたい」という想いを胸に創業した炭火焼き専門店です。

中野駅北口から徒歩3分ほどの場所にあり、1992年に改装されたこの店は、明治初期の家屋を解体した材料を用いて建てられています。
青森県の津軽をイメージした外観が特徴的で、お店の名前である「陸蒸気」は蒸気機関車の古い呼び名からとられており、まるで昔の駅のような踏切の標識や白い駅名標が目印となっています。
備長炭の浜焼きという伝統的な調理法を40年以上守り続けている、中野でも有名な老舗です。

この店の最大の魅力は、店内中央にどっしりと構える大きな囲炉裏。
1階はこの囲炉裏をぐるりと囲むようにカウンター席が配置され、2階は掘りごたつ式のテーブル席となっています。

民家の古木を利用した店内は、昭和レトロな温かみがあり、赤々と燃える備長炭の前で職人が手際よく魚を焼く様子を眺めながら食事ができるという、他ではなかなか味わえない体験ができます。
ランチタイムにはオープン前から行列ができるほどの人気で、連日多くの人が訪れています。

ランチの看板メニューは焼き魚定食です。アコウダイ、鯖、塩鮭、ホッケ、カレイ、ニシン、沖めだいといった種類豊富な魚から好きなものを選べます。

特にアコウダイが人気で、備長炭でじっくり焼き上げられた魚は表面がパリッと香ばしく、中はふっくらとした厚みのある身が特徴です。
定食にはご飯、味噌汁、漬物が付き、ご飯と味噌汁はおかわり自由、漬物もセルフサービスで好きなだけ食べられます。炭火焼きならではの香ばしさと、家庭ではなかなか出せない焼き加減が魅力となっています。

夜の時間帯には、焼き魚以外にも豪華なメニューが楽しめます。
看板メニューのきんき塩焼きは、シンプルながらも素材の旨味を存分に味わえる一品です。

また、刺身盛り合わせは鮮度抜群で、マグロ、カンパチ、赤貝、水蛸など種類も豊富に盛り込まれています。

脂がしっかり乗ったぶりの照り焼きも人気が高く、照り焼き特有の甘じょっぱさを抑えた上品な味付けが評判です。
半身がまるごと供されるずわい蟹はカニ味噌までたっぷり入っていて、取りやすいように丁寧に処理がされています。
厚切りのなす田楽はジュワッとした食感と甘みのある濃厚な味噌が相性抜群で、お茶碗4杯分ほどもある特大サイズの田舎むすびは鮭、昆布、梅から選べて、ボリューム満点の食べ応えがあります。

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