【NHK ドキュメント72時間】盆栽『藤樹園』大宮盆栽村の場所・情報のまとめ

創業者・濱野元介氏に始まり、現在は2代目園主・濱野博美さんが園を守っています。中品盆栽（高さ50cm以下）に特に力を入れており、その作品は国風盆栽展でも数多く入選する実力派です。また1966年（昭和41年）から一般向けの盆栽教室を開催し、盆栽文化の普及にも貢献してきました。

『藤樹園』の一番の魅力は、盆栽との距離がぐっと近く感じられることです。気さくな職人さんたちが育て方や楽しみ方を丁寧に教えてくれるので、初めて盆栽に触れる方でも安心して訪れることができます。

また毎年9月中旬に開催される「藤樹園盆栽フェス」では、教室の生徒さんが出品するお宝盆栽や特製の鉢が並び、プロのアドバイスを受けながらその場で盆栽を仕立てて購入する機会もあります。

その中でも特に人気なのが、五葉松の小品盆栽です。コンパクトながら精巧な作りで、年間を通じて楽しめる樹種として愛好家からも常に支持されています。教室で学んだ知識を活かし、自宅でも手入れしやすい点が好評です。

それ以外にも、藤樹園では松柏類だけでなく、雑木盆栽や草もの盆栽など、さまざまなタイプの名品が揃っています。たとえば、秋の紅葉が美しい雑木モミジ盆栽や、まるで苔むした山の趣を感じる寄せ植え雑木盆栽、そして可憐な花を咲かせる草もの盆栽など、園内にはその季節ならではの風情あふれる作品が並びます。また、教室で制作した作品を展示即売する場では、ひと鉢ひと鉢の個性が光り、どれも選ぶ楽しさにあふれています。

園内は石畳の「かえで通り」沿いに広がり、情緒ある緑あふれる風情が魅力です。盆栽展示だけでなく、観光とともにゆったり庭歩きを楽しめ、併設の園では休憩所や和室も利用できる「盆栽四季の家」でひと息つくのもおすすめです。