2025年9月12日放送の【ザワつく!金曜日】で紹介した、ジェラート・計算式ではじき出すのお店は『マルガーラボ』です。

マルガーラボ野々市は能登発のジェラートブランドが手がける“食のミュージアム”として2022年に野々市市本町へ移転オープンした店舗で、ガラス越しに製造の景色がのぞける工房と販売スペースが一体になっています。

創業の原点は能登の酪農家に根ざしたジェラート作りにあり、店内では奥能登の生乳が殺菌され、チーズやヨーグルト、焼き菓子用のクリームへと姿を変え、やがてジェラートができあがるまでの流れを五感で楽しめます。

工房では、目の前で仕込みが進むライブ感がこの店ならではの体験です。ガラスの向こうで生乳が温度や香りのバランスを見極められながら加工され、季節の素材やスパイスと出会って一つの作品になります。
代表のジェラート職人は国際大会で高い評価を重ねており、受賞作の開発で培った技法が日常のフレーバーにも息づいています。

人気のグランピスタチオは、自家焙煎で引き出したナッツの香ばしさと奥行きのある甘みが特徴で、ジェラートとして心地よい粘度の中にロースト由来の香りがすっと立ち上がります。
イタリアのコンテストでも評価された系譜にあるフレーバーで、ナッツの厚みがありながら後味は軽やか。ショーケースに並ぶと、まず目が合う主役のような存在です。

そのほかにも、ミルクの魅力をまっすぐに伝える能登プレミアムミルク、海風のミネラルが輪郭を添える能登の塩、焙煎の香りがふわりと広がる加賀棒ほうじ茶など、土地の恵みと技術が響き合う味がそろいます。

果実とハーブの組み合わせを軽やかにまとめたソルベの系統も人気があり、素材の持ち味を重ねすぎない設計で、ひと口ごとに香りの層が移ろいます。

石原良純・長嶋一茂・高嶋ちさ子・高橋茂雄