藤嶋淑子さん(68歳)と夫の明範さん(70歳)を特集しました。
ようこそ!わたしの庭へ「ニノガーデン ninogarden」
関東から故郷へUターンを決めたご夫婦が、祖父母や母親が大切に耕してきた約一ヘクタールの畑を、およそ六年の歳月をかけて丁寧に造り替え、2023年5月に開園しました。
かつて雑穀や小麦が育てられていた家族の思い出が詰まった土地は、今や三百種類以上の宿根草や低木が咲き誇る、人と自然、動物、そしてアートが美しく溶け合うナチュラルガーデンへと生まれ変わっています。
このガーデンを育て上げたのは、藤嶋淑子さんと夫の明範さんご夫婦です。
淑子さんは二戸市出身で、大学で出会った秋田出身の明範さんと結婚後、茨城県つくば市で長年暮らしてきました。
明範さんは美術教員として働く傍ら彫刻制作を続け、淑子さんは三人の娘を育てながらスクールカウンセラーとして活躍されていました。
つくばでは趣味でガーデニングも楽しんでいた淑子さんですが、故郷で一人暮らしをしていた母を支えるため、2017年に二戸へ帰郷を決意します。定年後に彫刻家として歩み始めた明範さんも賛同し、八ヵ月後に移住しました。
当初は「戻って来ざるを得なかった故郷で何か楽しみを」という思いで、荒れてしまった畑に手を入れ始めた淑子さん。木を伐採し、花や山野草の苗を植え、明範さんは樹木の植え替えや小道の整備を担当しました。
設計図もなく、思い描くままに作業を重ねるうち、およそ千五百坪の畑は見事なフラワーガーデンへと変貌を遂げたのです。
この美しい庭を多くの人に見てもらいたいという想いから、ニノガーデンは誕生しました。
園内の最大の魅力は、季節ごとに移り変わる草花の表情と、明範さんの彫刻作品が織りなす独特の景観です。
春には白やピンクのサクラソウや細長い星のような花びらが特徴的なカマシアが優雅に咲き、球根を植えたチューリップとヒヤシンスが色とりどりに庭を彩ります。赤、ピンク、黄色と様々な色彩のチューリップが芝生の上で風にそよぐ姿は、まるで絵本の世界そのもの。甘い香りが漂うヒヤシンスの優しい表情も訪れる人々を魅了します。
初夏になると、涼しげな紫色のルピナスが庭全体を彩り、ナデシコ、シャクヤク、サルビア、ピンクや赤の花が美しいウツギといった宿根草が生き生きと咲き始めます。
六月中旬からはバラも開花し、庭は一年で最も華やかな時期を迎えます。白と黄色のコントラストが美しいシャスターデージーや、色鮮やかなタチアオイも見どころです。
そして秋には、コキアが真っ赤に燃えるように染まり、コスモスやダリアが淡いピンクや白で秋風に揺れる光景が訪れる人々の心を和ませてくれます。
園内の中心には、シンボルツリーである大きなオニグルミの木が枝を広げ、その殻を敷いた小道やウッドチップの大通りが散策を楽しくしてくれます。
高台という立地を活かした見晴らしのよい芝生広場からは山並みを見渡すことができ、心地よい風が吹き抜ける解放感は格別です。園内の各所には石の彫刻が点在し、特に「宇宙ゆく船」という象徴的な作品が静かに来園者を迎えます。元美術教員で彫刻家である明範さんの作品は、咲き誇る草花とともに静かな美しさを放ち、訪れる人の心に穏やかさをもたらしています。
また、2024年には愛犬家でもあるオーナーの想いからドッグランが新たに開設されました。
ウッドチップを敷き詰めたこのエリアでは、わんちゃんを自由に遊ばせながら、美しい草花に囲まれてゆったりとした時間を過ごせます。
ワンちゃん用トイレやベンチも整えられており、ペットと一緒に訪れる方にも優しい配慮が行き届いています。
園内には木陰の休憩所も用意されており、コンテナの休憩スペースにはトイレも完備されています。
さらに、明範さんが移住後に始めた石皿の制作工房石皿工房NINOの作品も展示販売されており、黒や灰のニュアンスが美しい石皿は旅の記念や贈り物にもぴったりです。飲み物なども扱っているので、庭を巡る途中でひと息つくこともできます。
ニノガーデンは春シーズン(四月から七月)と秋シーズン(九月から十月)に公開され、金曜から日曜、そして祝日の午前十時から午後四時まで営業しています。八月は庭園の保全期間として休庭となります。季節ごとにInstagramで開花のようすも発信されているため、見ごろを狙って訪れることもできます。アクセスは二戸駅からバス利用で「鍵取」バス停下車後徒歩約十五分、車なら一戸ICから約二十分です。園内への道は山道を経由し、一部道幅が狭い箇所がありますので、運転の際は十分な注意が必要です。駐車場は敷地内に完備されており、約十台分のスペースが用意されています。
- ノゲイトウ
- シュウメイギク
- コスモス畑
ホームページ
| 住所 | 岩手県二戸市福岡横山58−1 |
|---|---|
| 電話 | 090-6107-6860 |
※公式サイト・Instagramからですを引用させていただいております。
菊池桃子・小木逸平
[記事公開日]
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この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!





