【人生の楽園】佐賀県多久市・娘との約束カフェ『コーヒーロースト ホノ』のお店を紹介

2025年6月30日放送の【人生の楽園】で紹介した、佐賀県多久市のコーヒー屋さんは『Coffee Roast HONO』です。

『Coffee Roast HONO』は、佐賀県多久市北多久町にある、自家焙煎コーヒーと手作りスイーツが楽しめる心温まるカフェです。JR多久駅南口から徒歩わずか3分という好立地にお店があり、2024年12月14日にオープンしたばかりの新しいお店として、早くも地域の注目を集めています。

店名の「HONO」には、深い想いが込められています。これは、24歳という若さで病気により天国へ旅立った長女・穂花（ほのか）さんの名前から取られており、店主の江口浩二さん（57歳）と奥様の美千代さん（53歳）が、愛する娘さんとの約束を果たすために開いたお店なのです。

穂花さんが生前、浩二さんのコーヒー屋への夢を聞いて「コーヒー屋さんだけじゃダメじゃない？何か他にも考えんば」と話していた言葉を大切に、浩二さんは35年間勤めた自動車販売会社を退職し、パティシエ専門学校で一から菓子作りを学びました。そして穂花さんの誕生日に合わせて、自宅のガレージを改装してカフェをオープンさせたのです。

このお店の最大の魅力は、何といっても浩二さんが丁寧に焙煎する自家焙煎コーヒーです。まるで楽器を調律するかのような繊細な技術で豆の個性を引き出し、「飲み疲れしない、それでいて鮮やかな」一杯を目指しています。

飲んだ瞬間の香ばしさと、飲み続けても疲れない美味しさの両立を追求したコーヒーは、日替わりで異なる豆を使用しているため、訪れるたびに新しい味わいとの出会いが楽しめます。お気に入りの豆は購入して自宅でも楽しむことができるのも嬉しいポイントです。

コーヒーとともに味わっていただきたいのが、浩二さんが専門学校で学んだ技術を活かした手作りスイーツです。しっとりとした食感と濃厚なチーズの風味が絶妙なチーズケーキは、コーヒーとの相性が抜群で、多くのお客様に愛されています。また、季節感を大切にしたオレンジガレットや、大人の味わいを演出するラム酒をアクセントにした焼き菓子など、バリエーション豊かなスイーツが揃っています。サブレやクッキー、マドレーヌといった焼き菓子も充実しており、テイクアウトやちょっとしたギフトとしても人気を博しています。

店内の設計にも、ご夫婦の温かい心遣いが感じられます。バリアフリー設計で段差のない空間には、カウンター席、テーブル席、ソファ席が用意されており、お一人様から家族連れまで、誰もが心地よく過ごせる環境が整っています。子ども用椅子の貸し出しやベビーフード持ち込み可能といった家族への配慮もあり、幅広い世代の方々に愛されています。店舗前には3台分の駐車場も完備されているため、車でのアクセスも安心です。

店内には穂花さんの写真がさりげなく飾られており、家族の愛と地域への想いが込められた温かな空間が広がっています。

菊池桃子・小木逸平