里山体験民泊 こえむ
この宿を営むのは、IT企業での過酷な勤務で心身に支障をきたした経験から、50代目前で早期退職を決断し、本格的な田舎暮らしを始めた東條俊行さん(54歳)と妻の芽久未さん(55歳)ご夫妻です。
神奈川県出身の俊行さんは、子どもの頃からパソコンに親しみ、ゲームを自作するほどの技術者でした。その才能を活かしてIT企業のエンジニアとして働いていましたが、仕事の重圧で疲弊していた時、芽久未さんの勧めで休日に「さとやま農学校」に通い始めました。土に触れ、自然の中で過ごす時間が、俊行さんの心を次第に癒していきます。その後、南房総市の里山コミュニティに参加し、田舎暮らしへの想いを固めたご夫妻は、会社を早期退職して完全移住を果たしました。
当初はこじんまりとした暮らしを想像していたものの、手に入れたのは東京ドーム1.7倍もの広大な敷地と、歴史ある立派な古民家、そして豊かな田畑と山林でした。プロの指導を受けながら、ほとんどの修繕を自力で行い、1年前に里山体験民泊こえむをオープンしました。
屋号の「こえむ」は、かつてこの家に住んでいた幸右衛門(こうえもん)さんの呼び名が訛ったもので、地域の歴史と文化を大切にする想いが込められています。この宿の最大の魅力は、「未完成の宿」を宿泊者と一緒に育てていくというユニークなコンセプトです。訪れるたびに少しずつ進化していく空間は、まるで成長を見守るような特別な体験を提供してくれます。
宿泊スタイルは自炊が基本で、キッチンには必要な調理器具が完備されています。地元で採れた新鮮な野菜やお米を使って、自分たちで食事を作る楽しみがあり、囲炉裏のある部屋では昔ながらの雰囲気を味わいながら、家族や友人と語らうひとときを過ごせます。
さらに魅力的なのは、四季折々の里山体験プログラムです。春には田植え体験、夏には野菜の収穫、秋には稲刈り、冬には餅つきなど、季節ごとの農作業を通じて里山の暮らしを体感できます。農薬や化学肥料を使わずに育てた野菜の収穫体験や、自然に囲まれた環境でのんびりと過ごす時間は、都市部では決して味わえない贅沢な時間です。
地元の人々との交流イベントも定期的に開催され、真の田舎暮らしの魅力を存分に体験できる、まさに「おばあちゃんの家」のような温もりあふれる特別な宿です。
※公式サイト・Instagramから情報を引用させていただいております。
菊池桃子・小木逸平
[記事公開日]
この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!
