2025年5月27日放送の【マツコの知らない世界】で紹介した、『看板猫の世界』のロケ地・お店をまとめて紹介します。

『生蕎麦 大むら』は、埼玉県さいたま市中央区本町西にある、地域に根ざした蕎麦屋です。店主の岡田謙さんは、埼玉県川口市の蕎麦店『杉うら』で13年間の修行を積んだ後、1980年（昭和55年）に独立し、この地に開業しました。1999年（平成11年）には、2階に宴会場を備えた現在の店舗に建て替えられ、地域の人々に親しまれています。店内は明るく、テーブル席が5卓（計20席）あり、落ち着いた雰囲気で食事を楽しむことができます。

このお店の最大の特徴は、看板猫の「ペタ朗くん」と「コンちゃん」が店内を自由に歩き回り、まるで接客しているかのような姿を見せてくれることです。彼らの愛らしい姿はSNSで話題となり、テレビ番組『出没！アド街ック天国』でも紹介されました。店内には、猫たちの写真やグッズが飾られており、猫好きにはたまらない空間となっています。また、猫たちは気まぐれにお客さんの膝に乗ったり、店内を散歩したりと、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。

料理の中で特に人気なのが、冷やしたぬきそばです。冷たい蕎麦の上に、揚げ玉や刻みネギがたっぷりと乗せられ、さっぱりとした味わいが特徴です。暑い季節には特におすすめの一品で、多くのお客さんが注文する定番メニューとなっています。

その他にも、カツ丼やカツカレーなどのボリューム満点の料理が揃っています。特に、愛知県田原市出身の店主が提供する味噌カツ丼は、八丁味噌を使用した特製の味噌だれが特徴で、濃厚な味わいが好評です。また、鴨せいろやみそ煮込みうどんなど、蕎麦以外のメニューも充実しており、幅広い年代のお客さんに支持されています。

『古本らんだむ』は、東京都東村山市秋津町にある、秋津・新秋津駅周辺で唯一の古書店です。店内には小説、漫画、実用書など多彩なジャンルの古本が並び、地域の読書好きに親しまれています。営業時間は10:30～22:00（日曜は21:00まで）、水曜日が定休日です。店の住所は東京都東村山市秋津町5-25-94で、最寄り駅から徒歩2分ほどの場所にあります。

このお店の最大の特徴は、看板猫のラムネくんの存在です。黒猫のラムネくんは、2020年に店主夫妻の友人宅に迷い込んできた子猫で、縁あって引き取られました。店内には「猫がいます」の張り紙があり、訪れる人々にラムネくんの存在を知らせています。ラムネくんは内弁慶で、人見知りな一面もありますが、店内ではリラックスして本棚の上やレジカウンター前など、お気に入りの場所で過ごしています。

ラムネくんは、店主夫妻と一緒に1日5回の散歩を楽しむのが日課です。赤いハーネスとリードをつけて店の裏を一巡するコースで、外の空気を感じながら過ごしています。また、店内にはラムネくん専用の木樽の猫ベッドや爪とぎマットが設置されており、快適な環境が整えられています。

『古本らんだむ』は、ラムネくんの存在によって、ただの古書店ではなく、猫好きや家族連れにも親しまれる癒しの空間となっています。店

『喜久屋青果店』は1956年（昭和31年）に創業した、神奈川県横浜市旭区鶴ヶ峰にある老舗の八百屋です。相鉄線鶴ヶ峰駅から徒歩30秒という好立地にあり、親子三代にわたって通う常連客も多く、地域に根ざしたお店として親しまれています。店内には旬の野菜や果物が所狭しと並び、昭和の雰囲気が漂う温かみのある空間が広がっています。

このお店の最大の特徴は、看板猫の「めいちゃん」の存在です。体重約6.5kgの茶白の雄猫で、もともとはネズミ除けとして店主の中村寿男さんが知人から譲り受けた保護猫でした。しかし、子猫の頃から人懐っこく、おちゃめな性格で、自然と店先で過ごすようになりました。現在では、レジ横の定位置でお客さんを迎えたり、野菜の空き箱で昼寝をしたりと、店のアイドルとして大人気です。その愛らしい姿はSNSやメディアでも取り上げられ、全国からファンが訪れるほどです。

喜久屋青果店では、季節ごとの旬の野菜や果物を取り揃えており、特に新鮮さと品質にこだわっています。店主は「食を通して日々健康を感じていただければ」との思いで、日頃の献立や調理法についても気軽に相談に乗ってくれます。また、店内にはめいちゃんのグッズやカレンダーも販売されており、訪れる楽しみが増えています。

その他にも、喜久屋青果店では地元の生産者から仕入れた珍しい野菜や、季節限定の果物など、他ではなかなか手に入らない商品も取り扱っています。例えば、夏には甘くてジューシーな佐藤錦のさくらんぼや、秋にはホクホクとした食感の栗などが並びます。また、冬にはビタミンCが豊富なみかんや、甘みの強い紅はるかのさつまいもなど、季節ごとの味覚を楽しむことができます。これらの商品は、めいちゃんの存在と相まって、訪れる人々に癒しと喜びを提供しています。

『大黒座』は1918年（大正7年）に創業した北海道浦河町の映画館で、現存する道内最古の映画館として知られています。もともとは建築業を営んでいた三上辰蔵氏が、旅役者や浪曲師を招いて芝居小屋として開業したのが始まりです。その後、1925年の火災を経て再建され、1953年には220席の映画館として改築されました。1994年には建物の老朽化や道路拡張工事の影響で建て替えられ、現在は48席のミニシアターとして営業を続けています。

大黒座の特徴の一つは、地域に根ざした運営姿勢です。2000年代にフィルムからデジタルへの切り替えが進む中、多くの映画館が閉館する中で、大黒座は500万円の借金をしてデジタル化を実現しました。この際、地元の有志が「大黒座サポーターズクラブ」を結成し、寄付を募るなどして支援しました。また、毎年秋には「大黒座まつり」と題したイベントを開催し、館内で演奏やダンスを披露するなど、地域とのつながりを大切にしています。

館内の木製の壁や高い天井、座布団が敷かれた座席など、昔ながらの映画館の雰囲気が挙げられます。お菓子やお酒を持ち込める自由なスタイルも特徴的です。さらに、2024年には3代目の看板猫「すくちゃん」が登場し、地域の人気者となっています。「すくちゃん」は、館主の三上雅弘さんの家で育てられ、映画館の窓口でお客さんを迎える姿が来館者の癒しとなっています。

『貸本輝らら』は2001年に宮崎市昭和町で開業した漫画専門の貸本屋で、昭和の香り漂う店内には『巨人の星』や『火の鳥』などの懐かしい名作から、最新の人気作品まで数万冊が並んでいます。店名は、店主・吉谷千鶴子さんの息子「龍輝」さんの名前から「輝」を取り、「輝らら」と名付けられました。開業当初は1日40～50人の来客があり、返却された本を棚に戻す時間もないほどの賑わいを見せていました。

しかし、貸本需要の低下や景気の影響で、5年目には売り上げが5分の1にまで減少し、閉店も考えていた矢先、ある日の大雨の中、一人の中学生が捨て猫を連れて来店しました。「1匹だけ、どうしても貰い手が見つからんくて、預かってくれんやろか？」と泣きじゃくる中学生を前に、吉谷さんは断ることができず、飼い主を一緒に探すことを条件に猫を預かりました。結局引き取り手が見つからず、店で飼い始めたのが初代の看板猫『トム』です。

『トム』との出会いをきっかけに、店には猫たちが集まるようになり、現在では『チビ』『ピュア』『ココア』の3匹が看板猫として活躍しています。彼らは常連のお客様が手作りした衣装を身にまとい、お店のPRを担当しています。猫たちの存在が話題となり、新聞やテレビで紹介されるなど、「猫の恩返し」として注目を集めました。

店内には、お客様から贈られた猫のイラストや写真が飾られ、猫たちが多くの人々に愛されていることが伺えます。吉谷さんは「猫がいなかったら、とっくにお店は閉めていた」と語り、猫たちの存在が店の存続に大きく寄与していることを明かしています。

『かんなわ ゆの香』は、大分県別府市の鉄輪温泉にある、猫好きにはたまらない温泉宿です。この宿は、源泉かけ流しの温泉と、個性豊かな5匹の看板猫たちが共にお出迎えしてくれることで知られています。宿の歴史は古く、旧館「レトロ館」は湯治場として親しまれてきました。現在は、和の趣を大切にした新館と共に、訪れる人々に癒しの時間を提供しています。

この宿の最大の魅力は、何と言っても看板猫たちの存在です。「支配猫（しはいにゃん）」のかぼすくんは、恥ずかしがり屋ながらも宿の運営を見守る存在。「みにゃらい女将」のゆずちゃんは、壁の隙間で鳴いていたところを保護され、今ではお客様の人気者。「ねこ番頭」のざぼんくんは、おっとりとした性格で、2020年の看板猫ランキングで2位に輝きました。さらに、「バイトリーダー」のあまなつちゃんと、「バイト」のはっさくくんも加わり、個性豊かな猫たちが宿を彩っています。猫たちに会える時間は、朝7時半から10時、夜は19時から21時までと決まっており、猫たちのペースを大切にしています。

温泉は、肌に優しい弱酸性のナトリウム-塩化物泉で、天然の保湿成分「メタケイ酸」を豊富に含んでいます。これにより、しっとりとした潤いを感じられる「美人の湯」として、多くの女性客に好評です。客室は全て畳の和室で、内湯付きの部屋もあり、プライベートな時間を楽しむことができます。また、館内には猫グッズが並ぶ売店や、猫たちの写真が飾られたラウンジもあり、猫好きにはたまらない空間が広がっています

『歴史の宿 金具屋』は、1758年に創業した長野県渋温泉にある老舗旅館で、昭和初期に建てられた木造4階建ての「斉月楼」や130畳の大広間などが国の登録有形文化財に指定されています。その独特な建築様式と雰囲気から、スタジオジブリの映画『千と千尋の神隠し』に登場する「油屋」のモデルの一つとされ、ファンの間で話題となっています。

金具屋の魅力は建築だけでなく、宿に住み着いた猫たちにもあります。特に「にゃんた」は、長年にわたり宿の看板猫として親しまれてきました。彼はもともと野良猫でしたが、いつの間にか宿に住み着き、宿泊客の人気者となりました。また、「シロ」という白猫もかつては宿の人気者で、彼の子孫たちが現在も宿にいることが知られています。

金具屋では、宿泊者向けに「金具屋文化財巡り」というガイドツアーが毎日夕方に開催されており、建物の歴史や見どころを詳しく知ることができます。また、館内には猫たちの缶バッジなどのグッズも販売されており、猫好きにはたまらないスポットとなっています。

『中村屋旅館』は、群馬県草津町の湯畑から徒歩30秒という絶好のロケーションに佇む、創業130年を超える老舗旅館です。現在は6代目がその伝統を受け継ぎ、歴史ある建物と温かいおもてなしで訪れる人々を迎えています。

この旅館の最大の魅力は、看板猫「なかにゃんず」の存在です。現在8匹の猫たちが館内で自由に過ごしており、訪れるお客様を癒やしてくれます。猫たちは人懐っこく、初めての方でもすぐに打ち解けられるでしょう。猫好きにはたまらない、まさに猫と温泉のコラボレーションが楽しめる宿です。

また、旅館内には5つの貸切御座敷風呂があり、すべて湯畑源泉から引いたかけ流しの温泉です。各風呂には「ななかまど」「いわかがみ」「しらねあおい」「こまくさ」「しゃくなげ」といった名前が付けられ、それぞれ異なる趣を楽しめます。畳敷きの浴室は足元が冷えにくく、お年寄りやお子様にも優しい設計となっています。

食事も魅力の一つで、夕食には地元群馬の食材をふんだんに使った囲炉裏御膳が提供されます。赤城牛や上州麦豚、ギンヒカリといった地元の味覚を、炭火でじっくりと焼き上げるスタイルで楽しめます。朝食は体に優しい和定食で、焼き魚や煮物、卵焼きなどが並びます。

マツコデラックス