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浦和駅「(仮)麺食堂(マエガリメンショクドウ)」
(仮)麺食堂(まえがりめんしょくどう)は、2017年から浦和駅近くの沖縄料理店や角打ちを間借りして「仮麺中」の名前で週末のランチだけひっそりと営業していたラーメン店です。
店主の関浩嵩さんはラーメン店3000軒以上を食べ歩いたという筋金入りのラーメン愛好家で、もともとはドイツ料理店で働きながら、自宅でスープを研究し続けたという異色の経歴の持ち主。
その実力は2017年に開催された立川ラーメンスクエア主催の「ラーメントライアウト2017」で決勝まで進出したことで証明されており、2020年7月11日、満を持してさいたま市浦和区東岸町のアパートの一室をリノベーションし、晴れて実店舗をオープンさせました。

このお店のいちばんの個性は、なんといってもその佇まい。
浦和駅東口から徒歩約5分、住宅街の奥まった場所にある集合住宅「プチメゾン102号室」
——ふつうに歩いていたら、まずラーメン店だとは気づかない場所です。扉を開けると、ほとんどをDIYで手作りしたというカウンター4席・テーブル2席の小さな空間が広がります。
席数が少ない分、店主と会話しながらゆっくり過ごせる距離感が常連客に愛されており、土日の開店前から行列ができることも珍しくありません。
卓上にはにぼ酢(煮干しを浸したお酢)が置かれていて、こういった細部のこだわりにも関さんのラーメン愛が滲み出ています。
看板メニューのら〜めんは、煮干しや複数種類の節(ふし)を丁寧に合わせた魚介スープが土台。見た目は濃いめの色をしているのに、口にした瞬間の印象はまろやかで、しょっぱさとは無縁の柔らかな旨みが広がります。麺は喉越しのよいストレート細麺と、もっちりとした食感の手揉み麺から好みで選べるのも嬉しいポイント。トッピングは刻み玉ねぎ、メンマ、うずらの卵、三つ葉と彩りよく、チャーシューはレアチャーシューと炙りチャーシューの2種から選択できます。丼のふちにそっと添えられたコチュジャン状のペーストを途中で溶かせば、また違った顔を見せてくれる——そんな遊び心も隠れています。
白ら〜めんは、煮干し油をベースにした白醤油仕立ての一杯で、ほんのりと煮干しの香りが立ちながらも全体の印象は優しく穏やか。煮干し系が少し苦手という方にも受け入れやすい味わいです。一方、日曜限定の浦和セメントは、煮干しを惜しみなく使ったパンチのある濃厚スープが特徴で、煮干し好きにはたまらない一杯。エグみや苦みをうまく抑えてあるため、見た目のインパクトよりもずっとすっきりと飲み干せると評判です。そして埼玉のソウルフードとして親しまれる娘々のスタミナラーメンをリスペクトして生まれた汁なしの仮麺式・浦和スタミナは、旨みと辛みが絶妙に絡み合うモッチモチの太縮れ麺が圧巻の一品。刻みニンニクとニラを無料でトッピングでき、さらに追い飯も無料サービスされるという、なんとも太っ腹な仕様です。これほどのクオリティでありながら、気さくな店主と温かみのある店内の雰囲気も含めて、「また週末に来たい」とリピーターが後を絶ちません。







