【王様のブランチ】千葉・ワンタン麺『亀喜屋』千葉のお店の場所〔本田響矢・ごはんクラブ〕

作草部の人気店「麺処まるわ」を創業した店主の石井貴啓氏が、自らが本当に作りたい味を追求するために立ち上げた姉妹店となります。石井氏は外房の出身で、勝浦の朝市通りにかつて存在した名店「出雲屋」の味が自身のラーメン人生の原点だと語っており、この店はその思い出の味をオマージュしながら現代風にアレンジした一杯を提供しています。店名は石井氏の家の屋号に由来しており、最寄り駅からは車で15分ほどの立地ながら、開店前から行列ができる人気店として知られています。

このお店の最大の特徴は、大量の鯖節と宗田節を使用したスープにあります。昭和のノスタルジーを感じさせる魚介の風味を前面に打ち出しながらも、鶏油や動物系出汁を加えることで現代の味覚にも通用する深みのある味わいに仕上げています。また、トッピングとして添えられる棒状の生姜が独特で、食べ始めは純粋なスープの味を堪能し、途中で生姜を齧ることでスープの旨味や油分がリセットされ、また新たな気持ちで麺やスープを楽しめる工夫が施されています。麺は浅草開化楼と共同開発したオリジナルの太麺で、つるりとした滑らかさと力強い食感が特徴です。

看板メニューはワンタン麺で、つるんとした食感の自家製ワンタンが3個入っています。薄い皮が心地よく、魚介と動物系のバランスが取れたスープとの相性が抜群です。大判のチャーシュー、海苔、ナルト、メンマ、ネギといった具材も充実しており、昭和スタイルのラーメンでありながらレトロフューチャーな味わいを実現しています。

そのほか、味噌らぁめんも冬場を中心に人気の一品です。器いっぱいに注がれた濃厚な味噌スープは、油分たっぷりの味噌系とは異なり、優しい味噌汁のような味わいでありながらしっかりとした旨味が感じられます。辛ネギをトッピングすることで味にメリハリが生まれ、最後まで飽きずに楽しめます。また、つけそばは魚介出汁の旨味が前面に出たつけダレに酸味と辛味が加わり、浅草開化楼の中太麺のツルツルとした食感を存分に味わえる一杯です。さらにちゃあしゅう麺も人気で、巨大なチャーシューが3枚入っており、肉好きにはたまらないボリューム感があります。16時以降はチャーハンも提供されているほか、焼き餃子などのサイドメニューも充実しています。

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