秋田と岩手の県境近く、山あいの道に創業60年のドライブインがぽつんとたっている。名物の甘口おでんや、うどん・そば・定食などでお腹を満たす旅人たち。1人暮らしを始める娘のために知人から家電をもらってきた夫婦、看護師国家試験を終え思い出作りの旅をする学生たち、亡くなった父とここに来た思い出を語る男性。さまざまな思いが交錯する県境のドライブイン。春の訪れを感じる時期、行き交う人々を3日間見つめた。
県境のドライブイン「仙岩峠の茶屋」
岩手県の雫石から秋田に向かう国道46号線を走り、長い仙岩トンネルをはじめいくつものトンネルを抜けると、突然その姿が左手に現れます。生保内川(おぼないがわ)を見下ろす断崖絶壁の上に建つという、なんとも豪快なロケーション。
創業から60年近くにわたって峠を往来する旅人たちの休憩所として愛され続け、昭和の懐かしい雰囲気をそのままに今日も旅人を迎えています。
実はこのお店、過去に一度、存続の危機に立たされたことがありました。
長年お店を支えた先代の店主が2016年に療養のため休業し、同年10月に永眠。多くのなじみ客が惜しむなか、以前から役員を務めていた方が中心となり、元スタッフを呼び戻してお店を復活させたのです。
常連客や地元の人たちの熱い思いに支えられて再び暖簾をかけたこの茶屋は、いまや「ここに来ると、ほっとする」という存在として、秋田と岩手のあちこちにファンを持つまでになっています。

看板メニューの甘口おでん。
大根、玉子、こんにゃく、ちくわ、さつま揚げ、昆布という創業当時から変わらない6種類の具材が揃い、先代から受け継がれてきた甘口のだしが、大きく厚く切られた具材のひとつひとつにじっくりと染み渡っています。
保存料は一切使わず、一品一品を丁寧に手仕込みしているのが変わらぬこだわり。大根はひとつずつ皮を剥いて面取りをするという手間を惜しまない仕事ぶりが、素朴なのに忘れられない味を生み出しています。
遠方からでも楽しめるようにと、真空パックでの通信販売も行っており、お中元やお歳暮の贈り物としても喜ばれているそうです。
麺類のメニューも充実しており、なかでも山菜そばはおでんと並ぶ人気メニューです。山あいの茶屋らしく、地元の山の幸をたっぷりと使った一杯で、甘めに仕立てたそばつゆとの相性が抜群。体の芯から温まる味わいは、山越えの疲れをやわらげてくれます。
秋田の郷土色が光るメニューとして忘れてならないのがしょっつるラーメン。
「しょっつる」とは、秋田に古くから伝わるハタハタを使った魚醤のこと。その独特の旨味と香りをスープに活かしたラーメンは、他ではなかなか味わえない一品です。
また、稲庭うどんも秋田を代表する名物として、温・冷どちらでも楽しめる形でメニューに並んでいます。
のどごしのよい細平麺の上品な食感は、ドライブの途中にふと立ち寄った旅人をも笑顔にさせてくれます。
お店の窓からは眼下の渓谷を走る秋田新幹線「こまち」を見下ろすことができ、これを目当てに訪れるファンも少なくありません。
新緑や紅葉の季節には生保内川沿いの景色が一段と美しく、食事をしながら自然の絶景を楽しめるスポットとしても知られています。
- 甘口のおでんが名物のお店
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| 住所 | 秋田県仙北市田沢湖生保内近藤沢13−1 |
|---|---|
| 電話 | 0187-43-1803 |
[記事公開日]
この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!







