【ザワつく金曜日】2025忘年会の焼き肉『りきちゃん』西麻布のお店の場所

奈良の名店きみやから暖簾分けされた店舗で、店主である瀧孝史氏がきみやの大将から30年以上かけて築き上げた技術と精神を直々に受け継ぎました。大阪北浜店、豊中店、京都祇園店に続く4店舗目として東京初進出を果たしたお店です。アデッソ西麻布の2階にあり、看板のない隠れ家のような佇まいで、全16席が完全個室という特別な空間になっています。完全予約制で、肉の仕入れから揉みダレ、つけダレ、鉄板、コンロ、炭に至るまで、全て本家きみやと同じものを使用しており、関東できみやの味を体験できる唯一の店舗となっています。

このお店の最大の特徴は、フォークで割けるほど柔らかいヘレ肉とシャトーブリアンを提供していることです。メニューは驚くほど潔く、ヘレとシャトーブリアンの2種類のみで、それぞれ200グラムまたは300グラムから選べるコース仕様になっています。全国から厳選した黒毛和牛の雌牛のみを使用し、その時期に一番良い和牛を仕入れています。一頭の牛でヘレが占める割合はわずか約3パーセントという希少部位で、店主が目の前で丁寧に焼き上げた後、フォークで繊維をほどきながら提供するというライブ感あふれる演出も魅力です。ナイフで繊維を断ち切るのではなく、フォークでほどきながら食べるという独特のスタイルは、まさに芸術のような手法といえるでしょう。

お店の一番人気はシャトーブリアンで、一頭の牛からわずか600グラムから800グラムしか取れない超希少部位です。市場でも入手困難なため至高の幻の部位とも呼ばれ、圧倒的な柔らかさと上品な旨味が特徴で、お肉の王様と呼ぶに相応しい味わいとなっています。イギリスの岩塩やトリュフ塩、特製タレ、鬼おろしポン酢など、豊富に取り揃えられた調味料でさまざまな食べ方を楽しむことができます。

コースにはキムチ3種盛りとして白菜、胡瓜、山芋が付いてきます。また、序盤に登場する特選厚切りタンは主役級の存在感を放つ逸品で、国産但馬牛のタンを贅沢に厚切りでカットしており、プリプリとした食感と濃厚な旨味を堪能できます。焦げ防止のためキャベツを敷いてレア気味に焼き上げるスタイルはきみやから受け継いだ伝統的な手法です。さらにコースには、新鮮なサラダ、滋味深いスープ、食事を締めくくる季節のフルーツも含まれています。料理は全てフルアテンドで提供されるため、会話や食事に集中できる最高のおもてなしを受けられるのも嬉しいポイントです。洗練された内装とシックな雰囲気の完全個室で、大切な人との特別な時間を過ごすのに最適なお店といえるでしょう。

石原良純・長嶋一茂・高嶋ちさ子・高橋茂雄