瀬戸内の美食宿「旅宿 咄々々」
咄々々という名前は「あらあらまぁまぁ」と驚きや感嘆を表す禅語からきており、茶聖である千利休が茶会で客を驚かせ楽しませたように、一つ一つの出会いを大切にし、訪れるたびに新しい発見があるようにという思いが込められています。
ご夫婦の物語
ご夫婦は中学・高校の同級生で、高校卒業から12年ぶりに再会したことをきっかけに交流が深まり、37歳で結婚されました。夏子さんは岐阜県で18年間人気のカフェを営んでいましたが、乳がんを経験したことで心身ともに疲れを感じるようになります。そんな夏子さんの姿を見かねた志郎さんが「ずっと憧れていた瀬戸内地方に移住しよう」と提案し、夏子さんが希望した「海のある町」が決め手となって三豊市への移住を決められました。移住後はしばらくのんびり海を眺めて暮らしていましたが、知人から誘われて週末だけシェアキッチンでカフェの仕事を始めると、夏子さんの作るランチはたちまち人気になり、次第に元気を取り戻していきました。そして一軒の日本家屋と出会ったことで「ここで、料理でもてなす宿がしたい」と考え、2020年に『咄々々』をオープンされました。
この宿の最大の魅力は、地域の旬の食材と自家農園で育てた野菜をふんだんに使った料理。
自家農園では、岐阜県の固定種である円空芋や、ピクルスに使うガーキン種のミニきゅうり、イタリアントマトのサンマルツァーノやルンゴ種、スープの彩りに使うビーツなど、この地域では手に入りにくい野菜を農薬を使わずに栽培しています。夕食は洋食と和食から選べるコース形式で、どちらも季節の食材を活かした丁寧な仕込みが光ります。
朝食には、地元農家や自家農園で採れた有機野菜のサラダ、野菜の芯や皮を煮出したベジタブルブロスをベースにした土地の恵みたっぷりのスープ、低温長時間熟成で発酵させたくるみバケットやひまわりカンパーニュなどのハード系自家製パンが並びます。
ドレッシング、マスタード、コンフィチュール、味噌なども自家製にこだわり、瀬戸内の温暖な気候で育った新鮮な食材の味を最大限に引き出しています。
そして20年以上製造販売を続けているHAKO珈琲の自家焙煎珈琲も名物です。2度焙煎方式を採用しており、1度目の焙煎で浅煎りにした豆を冷ましてから再び焙煎することで、渋味やエグ味を抑えた口当たりのよい飲みやすい味わいに仕上がっています。
客室は2室あり、瀬戸内海の薄明のブルーモーメントをイメージした洋室の蒼の部屋と、薄明の赤焼けをイメージした和室の朱の部屋から選ぶことができます。
広い敷地には立派な日本庭園があり、縁側から眺められるようになっており、どこか懐かしく心安らぐ空間が広がっています。
最大6名まで宿泊できる貸し切りの宿なので、家族やグループでゆったりと過ごせます。
父母ヶ浜まで車で約15分、天空の鳥居で知られる高屋神社へは約18分という好立地で、三豊市の絶景スポット巡りの拠点としても便利です。
また、2024年秋からは折り畳み自転車を使ったガイドツアーや屋内でできる体験プログラム「POTA EXPERIENCE」も始められ、移住者だからこそ気づくこの地域の魅力を旅行者に伝える、特別な滞在が楽しめます。
- 一日一組限定のおもてなし宿
- 志郎さんがガイドするポタリング(ゆっくり自転車)でのツアー
予約プラン情報
ホームページ
| 住所 | 香川県三豊市豊中町岡本619−1 |
|---|---|
| 電話 | 0875-82-9191 |
菊池桃子・小木逸平
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この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!







