【ニッポン行きたい人応援団】島根県松江の羊羹・錦玉羮『風流堂』のお店の場所〔和菓子〕

2025年8月11日（月）放送の【世界！ニッポン行きたい人応援団】フランス人のディミトリさんがロケで紹介した、島根県松江の羊羹・錦玉羮のお店は『風流堂』です。

風流堂は明治23年（1890年）に島根県松江市で創業した130年以上の歴史を誇る老舗和菓子店です。松江市は京都・金沢と並んで日本三大菓子処として知られ、江戸時代に松平不昧公が育んだ茶の湯文化により和菓子文化が深く根付いた土地として有名です。風流堂はこの地で代々、「山川・朝汐本舗」として松江を代表する銘菓を作り続けてきました。

風流堂独自の特徴として、日本三大名菓のひとつである山川を現在も製造していることが挙げられます。山川は松平不昧公のお好み菓子として親しまれた打ち菓子で、白と薄紅色の落雁が川の水と紅葉の山を表現しています。口に含むとさわやかな甘さが広がり、後味が良いため抹茶との相性が抜群で、茶道文化の中で愛され続けています。また、風流堂2代目の隆平が創製した朝汐は、日本海の大波が岩肌に打ちつけ白い泡となって散っていく景色をイメージして名付けられた独創的なお菓子です。淡白な皮むき餡とほのかなつくね芋の香りが自慢で、添加物を一切使用せず、松江ローカルの特別な餡として今も市内のほとんどの菓子店で作られています。

風流堂の一番人気は朝汐で、白い薯蕷饅頭のような外観ながら、中の餡は小豆の皮を除いてから本炊きする「皮むき餡」という薄墨色から藤色の上品な餡が特徴的です。この朝汐は松江を代表する銘菓として地元の人々に愛され続けており、家庭ごとに贔屓の店があるほど地域に馴染んでいます。表皮の柔らかな食感と丁寧に作られた餡の優しい味わいは、一度食べたら忘れられない絶品の仕上がりとなっています。

風流堂では伝統的な銘菓以外にも、白ごま風味の路芝、昭和初期に人気を博したシベリアを現代風にアレンジした風と森のシベリア、新しい挑戦として始めたフルーツ大福ふるる菓など多彩な商品を展開しています。路芝は春先に草の上に積もった雪が溶けていく様子を表現したお菓子で、白ごま入りの求肥と白餡を重ねて短冊に切った手仕事が光る逸品です。風と森のシベリアは島根たなべ森の鶏舎の平飼い卵「彩り天佑卵」や木次乳業のブラウンスイス牛乳など地元素材にこだわり、職人が一枚一枚丁寧に焼き上げた生地の間に備中大納言の自家製こし餡を挟んだ高級和菓子として人気を集めています。さらにふるる菓は創業130年の歴史をつなぐ新たな挑戦として、島根県産の素材を活かした季節のフルーツ大福で、仁多米の餅粉を使った餅と伝統の餡が絶妙に調和した現代的な和菓子です。

織田信成・高橋茂雄・サバンナ・筒井あやめ・乃木坂46・増田明美・大塚芳忠