2025年12月21日放送の【なりゆき街道旅】ハナコ・ハライチ澤部佑さんと、キムラ緑子さんがゲストで紹介した、東京スカイツリー周辺・押上と駒形・吾妻橋の、ロケ地・お店をまとめて紹介します。

塩をまぜる店ぐるぐるしゃかしゃかは、東京のランドマーク、東京ソラマチ4階に2024年7月にオープンした、塩の専門店です。

塩の専門家であるソルトコーディネーターの青山志穂さんが監修されている、世界でも珍しい「ブレンド塩づくり体験」ができるお店として注目を集めています。

お店の特徴は、一人ひとりの味覚である「好味（このみ）」に寄り添った、世界に一つだけのオリジナルブレンド塩をその場で作れるという体験型のサービスです。

まずはカウンターで、甘味、旨味、酸味、塩味、苦味の5つの味の方向性に特化してブレンドされた塩を、青い寒天とともに少しずつ食べ比べます。そうすることで、自分の味の好みがどこにあるのかを発見できるという、不思議で楽しい味覚の探求の旅がはじまります。

お好みの方向性が見つかったら、それをベースに「食感」をガリガリさせたりサラサラさせたりと調整したり、お肉や魚、野菜などの「食材」に合うように調整したり、見た目の「色」を整えたりと、さらに細かくカスタマイズしていきます。

このカスタマイズによって生まれるブレンドレシピは、なんと約600パターンにもなるそうです。その中から、あなたにぴったりの1レシピを提案してもらい、約100gのお持ち帰り用ブレンド塩をその場で作ってもらえます。

文庫屋「大関」は、昭和2年（1927年）に東京都墨田区向島で「大関商店」として誕生した、およそ90年以上の歴史をもつ文庫革（ぶんこがわ）の専門店です。

創業者の大関卯三郎（おおぜき うさぶろう）さんは、古くから播州姫路（ばんしゅうひめじ）の地場工芸として伝わる姫路革細工をルーツに持ちながら、エジプトやヨーロッパのモダンな模様も積極的に取り入れ、海外へも文庫革の魅力を伝えてきました。
戦時中の空襲では、財産である型押しの版を防空壕に運び、その技術を懸命に守り抜いたというエピソードも残っています。
現在は、東京スカイツリーのお膝元にある東京ソラマチの商店街に、2021年から店舗をかまえています。

文庫革の最大の魅力は、その製法と、100種類を超える華やかな柄のバリエーションです。
白い牛革を使い、型押しを施したうえで、熟練の職人が一筆ずつ手描きで色をつけます。
最後に漆と真菰（まこも）という植物の粉を使って錆入れ（さびいれ）の工程を経て、一枚ずつ丁寧に仕上げていく伝統の技法は、創業以来、頑なに守り続けているこだわりです。

和柄や小紋柄といった伝統的なモチーフはもちろん、愛らしい動物柄、斬新な幾何学模様、さらには人気アニメや企業とのコラボレーション柄など、レトロな雰囲気と現代の感覚が融合したデザインは、手にする人にときめきを与えてくれます。修理を受け付けているので、お気に入りの一品を長く愛用できるのもうれしい点です。

立ち喰い梅干し屋は、東京ソラマチの4階に、2020年3月に誕生した梅干しの専門店です。おにぎりや弁当の「脇役」になりがちな梅干しをあえて主役に据え、訪れる人々にその奥深い魅力を伝えています。

こプロデューサーの竹内順平氏が全国で300種類以上の梅干しを食べ歩いた経験から、「たかが梅干し、されど梅干し」という想いのもと、梅干しの世界を発信するために立ち上げられました。

店内には、竹内氏が厳選した常時15種類から16種類の「選ばれし梅干し」が並んでいます。
梅干しは、酸味の強さや味わいの傾向ごとに整理され、梅干しの札は酸っぱい順に並べられています。

それぞれ個性豊かな梅干しと、こだわりの自然製法茶をペアリングして味わうことで、今まで知らなかった梅干しの可能性を感じることができます。

立ち喰いカウンターでまず試していただきたいのは、お好きな梅干し一粒と、こだわりの自然製法茶がセットになった梅干しとお茶です。
さらに、梅干しの個性的な味わいを比べたい方には、お好きな梅干しを3粒選べる食べ比べセットが人気を集めています。

お茶は香ばしいほうじ茶などから選ぶことができ、梅干しとの相性をじっくりと楽しめます。また、梅干しと同じくらいお茶にも力を入れており、飲みやすい冷茶でいただくこともできます。

さらに、梅干しを味わうための工夫を凝らしたメニューも充実しています。中でもおすすめは、好きな梅干しを選んで作ってもらう絶品梅茶漬けです。

こだわりの冷茶や、紀州の銘柄米など、素材にこだわって作られるお茶漬けは、家庭で味わうものとは一味違う奥深い美味しさです。

梅干しとお酒を楽しみたい方には、茶葉をリキュールに漬け込んだお酒と梅干しを合わせる梅干しとお茶のお酒も用意されており、夜のひとときにもぴったりです。

また、店頭では、すっぱい梅やしららといった定番のものから、みかんの果汁で漬け込んだ和歌山名産のみかん梅、香ばしい香りが食欲をそそる燻製梅など、個性豊かな梅干しを小瓶に詰めたまかない瓶や、お守りのようなパッケージの備え梅といったお土産品も充実しており、ご自宅でも梅干しとの新しい出会いを楽しむことができます。

半田酒店は、墨田区押上の情緒あふれる一角に店を構える、歴史ある酒類専門店です。
創業は、今のお店を切り盛りされている三代目の半田秀一さんのお祖父様が始められ、かつては本郷の地で商いをされていたそうです。戦争を挟んで現在の押上の場所に移り、以来、地域の人々の生活に寄り添い、愛されてきたお店なのです。現在は、ソムリエの資格を持つ三代目の店主が、その確かな知識と感性で、世界中のワインや地酒、クラフトビールなど、選りすぐりのお酒を取り揃えています。

お店の大きな魅力は、クラシカルな酒屋さんの佇まいの中に、モダンでスタイリッシュなバーカウンターを備えた「角打ち」のスペースがあること。

ここでは、お店で販売しているワインやクラフトビールを、その場でグラス一杯から気軽に楽しめます。地元のお客様が日常使いされることはもちろん、スカイツリーを訪れた観光客の方々も、ふらりと立ち寄って、店主厳選のお酒を試せる特別な空間となっています。

また、お店の地下にはワインセラーもあり、ソムリエが世界の銘柄を最良の状態で管理されています。毎月開催されているワインの飲み比べイベントは、開催から5年を超えて大盛況の人気企画で、新しいお酒との出会いを求める人々の集いの場となっているそうです。

昭和50年に創業した割烹峰屋は、本所吾妻橋駅から徒歩2分、東京スカイツリーからほど近い場所にある割烹料理店です。
墨田区東駒形の閑静な住宅街に佇む一軒家で、大通りから一本入った路地にあるため、隠れ家のような趣があります。

創業以来半世紀にわたり、四季折々の食材を生かした本格和食と、利き酒師が厳選した日本酒で地域の人々をもてなしてきました。木の温もりあふれる落ち着いた店内には、掘りごたつの完全個室席や畳のお部屋が設けられており、接待や記念日、お誕生日といった特別な席にも最適です。

このお店の最大の特徴は、冬季限定の名物あんこう鍋です。豊洲市場から一匹丸ごと仕入れた新鮮なあんこうを、オーナー料理長自らがさばいています。
あんこうは骨以外すべて食べられる魚として知られ、身・皮・ヒレ・胃袋・肝など様々な部位を楽しめるのが魅力です。薄口醤油仕立てのスープで仕上げた鍋には、ぷりぷりの身と濃厚なあん肝がたっぷりと入り、最後の雑炊まで至福の味わいが続きます。
10月から3月にかけての季節メニューとして毎年大好評を博しており、西のふぐ、東のあんこうと称される冬の二大鍋料理の一つを堪能できます。

人気の料理は、峰屋自慢のブルーチーズ入りポテトサラダです。定番のポテトサラダを日本酒に合うようにアレンジした名物で、ブルーチーズの塩味と風味がじゃがいもの甘みと絶妙に調和しています。箸が止まらなくなる一品として、常連客からも愛され続けている看板メニューです。

キンキの煮付けは、継ぎ足して味の深まった煮汁を使った逸品で、煮魚の王様と呼ばれるキンキの上品な味わいを堪能できます。
また、アジフライは注文してから新鮮なアジを3枚におろし、揚げたてを提供する一度で二度おいしい料理で、骨煎餅も絶品です。

自家製のカラスミは、大根に挟んでいただく自慢の一品となっています。

ハナコ・澤部佑・キムラ緑子