2025年12月7日放送の【なりゆき街道旅】ハナコと、神保悟志さん・ぱーてぃーちゃん信子さんがゲストで紹介した、別府のロケ地・お店をまとめて紹介します。

べっぷ駅市場は、JR別府駅のすぐ下にある高架下の空間に広がる、別府市民の食卓を支えてきた生活商店街です。昭和41年（1966年）、線路が高架化されたことをきっかけに「日本一の高架下商店街」として誕生したのが始まりで、およそ60年という長い年月を別府の暮らしと共に歩んできました。当時は南高架商店街と呼ばれていましたが、平成8年（1996年）に今の「べっぷ駅市場」という名前に改められた歴史を持っています。2025年10月にリニューアルオープンしたばかりです。

丸栄鮮魚は、別府の台所として親しまれる「べっぷ駅市場」の中に暖簾を掲げる、鮮度抜群の活魚専門店です。
地元で四十年も愛され続けてきた老舗の魚屋さんとして、寿司店や割烹料理店といったプロの方々が仕入れに訪れるほど、その目利きと品質には定評があります。
別府駅から歩いてすぐの市場という場所で、観光のお客様にも地元の方が日常で楽しむ海の幸を、気軽に手にとっていただけるのが魅力です。

このお店ならではの大きな特徴は、活きた魚介が泳ぐ生簀（いけす）を店内に備えていること。目の前で泳ぐ新鮮な鯛や車海老、鮑（あわび）やサザエなどの活魚や貝類から、お客様ご自身で選んで購入できるのが何よりの醍醐味です。

さらに、別府温泉を旅する方々にとって大変嬉しいのが、番組でも店員さんのオススメされるがまま購入した「地獄蒸し」用の食材を揃えていること。
この地域の伝統的な湯治文化の地獄蒸しは、温泉の噴気を使って食材を蒸す調理法です。購入した魚介を蒸しやすいようにカットして無料で提供してくれるサービスがあります。

番組では地獄蒸しの前に「刺し盛り」や、華やかな「姿造り」をつまみとして購入し、その場でいただきました。

里の駅かんなわ 蒸de喜屋は、2010年11月に大分県別府市の鉄輪温泉にオープンした、地獄蒸し料理を体験できる施設です。
九州横断道路やまなみハイウェイ沿いに立ち、もうもうと立ち上る湯けむりが目印となっています。
鉄輪温泉は別府八湯の一つで、別府市内でも最も多くの源泉が集中するエリア。地獄蒸しは江戸時代から湯治客に親しまれてきた伝統の調理法で、約100度の温泉蒸気を使って食材を蒸し上げる、この土地ならではの食文化です。

蒸de喜屋の最大の魅力は、夜まで地獄蒸しを体験できる別府でも数少ない施設で、朝8時から営業しているため、朝食として蒸したての温泉たまごやお野菜を味わうこともできます。

釜のすぐ横には源泉かけ流しの足湯も備えられており、蒸し上がりを待つ間もくつろげるのがうれしいところ。

調味料も充実しており、定番の醤油やポン酢、塩に加えて、マヨネーズ、かぼす胡椒、バーニャカウダ、ゴマ油の計7種類を無料で使えます。お好みの味を探したり、組み合わせを試したりと、食事がより一層楽しくなる工夫がされています。

食材を持ち込む事もできますが、一番人気のメニューは豪華海鮮蒸し。大分の新鮮な海の幸を温泉の蒸気で一気に蒸し上げることで、素材本来の旨みがぎゅっと凝縮されます。
塩分を含んだ蒸気のおかげでほんのり塩味がきいており、シンプルな味付けでも十分に美味しくいただけます。ヘルシーな蒸し料理は女性にも大変好評です。

ほかにも見逃せないメニューがたくさんあります。
地元で愛されるブランドさつまいも甘太くんは、蒸すことでねっとりとした食感と驚くほどの甘さが引き出され、まるでスイーツのよう。豚バラ蒸しはシンプルながら豚の旨みが口いっぱいに広がる定番の一品で、初めて地獄蒸しに挑戦する方にもおすすめです。ソーセージ5種盛りも人気が高く、ジューシーな味わいを楽しめます。さらに猪や鹿といったジビエを味わえるのもこの店ならではの魅力。温泉蒸気で蒸した地獄蒸しプリンはデザートにぴったりで、とろりとした食感がたまりません。併設の里の駅では大分県の特産品やお土産、低温スチーミング法で加工したオリジナルの蒸de喜商品も販売されており、旅の思い出を持ち帰ることもできます。

海地獄は、今からおよそ1200年前、貞観9年（867年）の鶴見岳噴火の際に誕生したと言われている熱泉のひとつです。その池の色が、まるで深い海のような美しいコバルトブルーに見えることから、「海地獄」という名前がつけられました。施設としては、明治時代にあたる1910年頃に、当時の千壽吉彦氏によって遊覧施設として整備されたのが始まりです。それ以前は、あまり人が寄り付かない場所だったようですが、その神秘的な魅力に惹かれた吉彦氏によって、別府観光の礎となる「見て楽しむ地獄」が誕生しました。別府の地獄の中では、最も古くからある血の池地獄に対して、施設として最も古いという記録もあります。また、大正時代には皇太子殿下（後の昭和天皇）も親しくご見学されたという歴史的な記念碑も建てられています。

海地獄の最大の特徴は、見る人の心を奪うその鮮やかな青色です。このコバルトブルーは、池の温度が約98度と非常に高温であること、そして温泉に含まれている硫酸鉄などの成分が溶け出しているために生まれる色だと言われています。また、この高温の温泉熱を活かし、アマゾン地方原産の珍しい植物を栽培しているのも海地獄ならではの取り組みです。特に有名なのが大鬼蓮（オオオニバス）で、その大きな葉っぱの上には、毎年8月の3日間限定で、体重20キロまでの小さなお子さんが乗ることができるユニークなイベントが開かれ、多くの方を楽しませています。別府の自然が生み出した絶景として、国の名勝にも指定されている貴重なスポットなのです。

海地獄を訪れたらぜひ味わっていただきたいのが、温泉の恵みをいっぱいに受けた名物グルメです。まず、別府の地獄めぐりの中で唯一、ここでしか食べられないと評判なのが、海地獄の温泉たまごです。約98度の地獄の熱湯でじっくりと茹で上げられたたまごは、黄身が程よい半熟で、その美味しさに思わず何個も食べたくなってしまうと人気を集めています。また、湯気が立ちのぼる様子をイメージして作られた地獄蒸し焼きプリンも絶品です。濃厚なのに後味はさっぱりとしていて、ほろ苦いカラメルとのバランスがたまらないと評判のスイーツです。

さらに、お食事処「カフェテリア海」では、海地獄ならではのお食事を楽しむことができます。特におすすめなのは、温泉ゆでたまごが付いた海地獄名物ちゃんぽんです。キャベツやもやし、豚肉など具材が豊富で、サクサクのとり天が入っていることもあり、満足度の高い一品です。また、大分の郷土料理であるだんご汁や、その激辛バージョンである地獄だんご汁も、体の芯から温まるメニューとして親しまれています。お土産には、地熱を利用した蒸し器で一つ一つ手作りされる一口サイズの極楽饅頭や、海地獄の温泉水を粉末にした入浴剤えんまんの湯も人気です。場内には、コバルトブルーの池を見下ろす場所にある赤い鳥居が並ぶ「白龍稲荷大神」や、真っ赤な色をした「赤池地獄」など、見どころもたくさんありますよ。

鬼山地獄は、大分県別府市にある「べっぷ地獄めぐり」の一つです。この地一帯の「鬼山」という地名にちなんで名付けられ、「ワニ地獄」という別名で呼ばれることもあります。地底から噴き出す温泉は、約99.1度というほぼ沸騰した高温で、豪快に立ちのぼる湯けむりからは、まさに別府らしい力強い大地のエネルギーを感じることができます。

この地獄が「ワニ地獄」と呼ばれるゆえんは、なんといっても日本で初めて温泉熱を利用したワニの飼育に成功した歴史にあり、大正12年、当時の創業者が大阪からワニを運び、温泉の熱を熱帯の生き物であるワニの飼育に活用するという、画期的なアイデアを実現させました。
現在ではクロコダイル科やアリゲーター科など、およそ70頭を超えるさまざまな種類のワニが、この温泉の熱で暖められた飼育場でのびのびと暮らしています。

杉乃井ホテルは、大分県別府市にある別府八湯のひとつ観海寺温泉に建つ、九州を代表する大型温泉リゾートホテルです。 創業は1944年、前身となる旅館杉の井館としてこの地で歴史を歩み始めました。 高度経済成長期には、全天候型のレジャープールや大劇場なども備えた大規模リゾートへと成長し、西日本を代表する存在として多くの人々に親しまれてきました。 その後、2002年からオリックスグループによる再生事業の第一号として再出発し、2019年からは大規模なリニューアルを進め、2025年の「星館」開業で新しく生まれ変わる予定です。

このホテルでぜひ体験したいのが、別府湾を一望できる大展望露天風呂 棚湯です。 こちらは棚田のように広がる浴槽が特徴で、湯船に浸かりながら別府市街の光、そして遠く四国の佐田岬まで見渡せる壮大な大パノラマの絶景を楽しめます。 西日本最大級の広さを誇るお風呂は、空と湯と海が一体になったような開放的な景色が人気を集めています。 2023年7月には20年ぶりにリニューアルオープンし、温泉へ向かうアプローチには別府公園の竹林をイメージしたデザインが取り入れられました。 浴槽の一つである洞窟湯は「音の湯」として生まれ変わり、温泉が地球を循環するストーリーを音響と光で演出するなど、五感で楽しめるエンターテイメント性も加わり、心と体を癒す特別な空間となっています。

温泉とともにホテルの大きな魅力となっているのが、多彩なビュッフェレストランと水着で楽しめる温泉施設です。 お食事は主に3つのレストランから選ぶことができ、本館にある「シーダパレス」は、ヨーロッパの街並みを思わせる空間の中央に巨大水槽があり、和洋中約100種類の豊富なメニューを味わえます。 2023年に開業した宙館の2階にある「TERRACE & DINING SORA」では、オープンキッチンでシェフが調理する様子を眺めながら、九州・大分を中心とした地元の食材を使った料理を、別府湾の絶景とともに堪能できます。 さらに、2025年開業予定の星館最上階には、海抜約220mの高さから星空を眺められる「和ダイニング 星 HOSHI」があり、和テイストを中心としたビュッフェが楽しめます。

温泉と食事以外にも、一年中水着で遊べるザ アクアガーデンも人気の施設です。 夜には光と音に合わせたダイナミックな噴水ショーも行われ、幻想的な雰囲気の中でリゾート気分を満喫できます。 また、宙館には大展望露天風呂 棚湯とは別に、海抜約250mの高さに位置する「展望露天風呂 宙湯」があり、こちらも解放感にあふれた絶景浴を楽しめると評判です。 宿泊棟も複数あり、温泉旅館の風情を感じる客室から、スタンダードやスイートタイプまで多様な部屋が用意されていて、家族や三世代旅行など、訪れる人それぞれのスタイルに合わせた滞在が可能です。 ホテル全体が「君としあわせ。」をコミュニケーションコンセプトとして掲げており、大切な人との時間を鮮やかな思い出として残せるよう、細やかな心遣いに満ちた特別なリゾート体験を提供し続けています。

ハナコ