強羅駅「田むら銀かつ亭 本店(たむら ぎんかつてい)」
創業者の田村音松さんは栃木県出身の農家の出で、17歳で東京に出て料理の修業を始めました。43歳の時、旅館「銀水」の勝俣社長が営業していた「銀かつ亭」を引き継ぐ形で、小料理「田むら」を希望していましたが、店名「銀かつ亭」を残すことが条件となり「田むら銀かつ亭」が誕生しました。現在は二代目の田村洋一さんが店を引き継ぎ、日本橋「伊勢定」、浅草料亭「婦志多」で修行を積んだ本格的な和食の技術を活かして、伝統の味を守り続けています。
豆腐かつ煮が生まれたきっかけには、心温まるエピソードがあります。
当時、店主の母親のかずえさんが歯を悪くして、おじややお粥しか食べられない状況でした。そこで息子の洋一さんが、母親でも食べやすいようにと「豆腐かつ」をカツ丼風にアレンジして提供したのが始まりです。
その後、すぐ近くにある創業100年以上の老舗豆腐店「銀豆腐」の店主と何度も試行錯誤を重ね、現在の豆腐かつ煮が完成しました。
使用される豆腐は「しゃくり豆腐」で有名な「箱根銀豆腐」に特別注文した絞り豆腐で、この豆腐にジューシーな国産豚ひき肉を挟んで米油でヘルシーに揚げ、サバ節の旨味たっぷりの出汁で土鍋や鉄鍋でじっくり煮込み、ふんわりと卵でとじた逸品です。
豆腐かつ煮定食では、長ネギやタマネギの甘みが利いたサバ節の出汁が豆腐かつによく染み込み、ご飯との相性も抜群です。
土鍋でグツグツと湯気を上げながら運ばれてくる光景は、まさに箱根の名物料理。この定食には、ご飯、味噌汁、お新香が付いています。
より豪華な豆腐かつ煮御膳では、季節の前菜4点盛、サラダ、小鉢、豆腐デザート、ソフトドリンクも加わり、鉄鍋で提供されます。
小泉孝太郎・ムロツヨシ
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この記事の作者・監修
Activi TV
こんにちは!食べることが大好きなグルメライター・料理愛好家のActivi TVです。料理の世界に魅了され、様々な料理の作り方や味を探求する日々を送っています。各地で出会った料理から、私は常に新しいインスピレーションを受けています。料理は文化であり、人々をつなぎ、温かい気持ちにさせる素晴らしい手段だと信じています。私の記事を通じて、読者の皆さんも新しい味と出会い、楽しい食体験をしていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします!







