2025年10月1日放送の【news every 】迷いそうだけど人気です！路地裏の“迷”店で紹介した情報。

松浪は昭和26年（1951年）に人形町で開業した鉄板焼きとお好み焼きの老舗です。創業から70年以上にわたり地域の方々に親しまれてきたこのお店は、かつては木造の古民家を利用した店舗でしたが、
2016年に全面改装されました。ただし畳敷きの広間や掘りごたつのテーブル、鉄板を囲んでお客様が調理を楽しむスタイルは開業当初から受け継がれています。
日本橋人形町2丁目の路地裏にたたずむ隠れ家のような佇まいは、忙しい日常から少し離れた特別な時間を感じさせてくれます。

現在は3代目の木村玉枝さんさんが切り盛りしています。
このお店の大きな特徴は、関西風のソース味ではなく、醤油で味わう関東風のお好み焼きを楽しめること。

店の代表的なメニュー松浪焼きは、手むきのあさりとねぎを使った一品で、大阪のお好み焼きとはひと味違う江戸前の味わいを堪能できます。築地から仕入れた新鮮な魚介類と選び抜かれた食材を使い、生地はふっくらとしながらもあっさりとした仕上がりになっています。
自分で焼くスタイルですが、難しい料理は店の方が手際よく焼いてくださるので、初めてでも安心です。

夜の時間帯には鉄板焼きのコースが楽しめます。帆立やいか、季節の魚介類、国産の薄切り牛や鶏もも肉、肉厚のしいたけなど、厳選された食材が次々と目の前で焼き上がる様子は食欲をそそります。

お好み焼きのほかに牛そぼろ焼きそばも人気で、こちらも関東風のあっさりした味付けが特徴です。焼きそばには紅生姜が添えられ、牛そぼろの旨みとモヤシやキャベツのシャキシャキとした食感が絶妙に調和しています。

昼の時間帯は、1日限定30食の松浪弁当が近隣のオフィスワーカーや水天宮の参拝客に人気です。
現在の三代目である木村玉枝さんと、二代目のご両親が丁寧に作り上げるこのお弁当は、鮭の照り焼きや筑前煮、卵焼きなど日替わりで5種類ほどのおかずが詰められています。

定番のきのこご飯には三つ葉と柚子、胡麻が添えられており、素材の旨みを活かした丁寧な味付けはどこか懐かしさを感じさせます。
日本橋界隈から大手町、築地方面まで出前にも対応しており、まとまった注文も可能です。

お好み焼き以外にも浪花焼きや芳町焼きといった地名にちなんだメニューがあり、貝柱、みつば、かまぼこを使った浪花焼き、牛そぼろとキャベツの芳町焼きなど、それぞれに異なる個性があります。さ

らに戦前のお好み焼き屋で提供されていたというあんず巻きやあんこ巻きといった甘味も楽しめ、お好み焼きのあっさりとした生地に、あんこやあんずの甘みがよく合います。

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