【充電させてもらえませんか】黒毛和牛・若鶏の朴葉焼『黒茶屋』あきる野市・秋川渓谷に佇む山里料理のお店の場所〔唐沢寿明・井口浩之〕

1968年（昭和43年）の創業から50年以上、多摩川の支流である秋川のせせらぎを眺めながら、季節の山の幸や川の恵みをいただけます。

お食事処の母屋は、もともと檜原村の数馬にあった庄屋屋敷を移築したもので、築300年余りの歴史を持つ古民家です。江戸時代中期の木造建築そのままに、黒く光る柱や鴨居が当時の面影を伝えています。

広い敷地には、この母屋のほかにも茅葺き屋根の建物がいくつか点在していて、門をくぐると大きな水車が回る風景が訪れる人を迎えてくれます。

黒茶屋ならではの名物として外せないのが、勾玉豆富 旨出汁ゼリーです。カシューナッツを使ったクリーミーな豆腐に出汁のジュレを添えたこの一品は、先付として供され、口の中でとろける食感が人気を集めています。

もうひとつの創業時から受け継がれる味は、大葉で巻いたじゃが芋の天ぷらです。創業者のお母様が考案したこのメニューは、山菜、キノコ、川魚など、旬の新鮮な食材をたっぷり使った料理が何よりのおもてなしだった時代に生まれました。その心意気が今も料理の根底にあり、素朴で温かみのある味わいを届けています。

お店で楽しめるコース料理は、すべて炭火焼または朴葉焼のスタイルでいただけます。
炭火焼を選ぶと、目の前の囲炉裏で自分で食材を焼きながら食事ができ、まるでバーベキューのような楽しさがあります。
夏季は炭火焼が休止となり、朴葉焼や陶板焼で提供されます。肉料理には地元ブランドの秋川牛をはじめ、国産牛や鶏肉などが用意されていて、どれも丁寧に仕上げられています。秋川牛は東京都唯一の黒毛和牛で、やわらかく深いコクが特徴です。

川魚も黒茶屋の魅力のひとつです。岩魚や山女、鮎など、その時期に旬を迎える川魚が炭火でこんがりと焼かれ、淡白ながらも上品な味わいが楽しめます。

野菜や山菜もふんだんに使われていて、椎茸やさつまいも、こんにゃく、ねぎなどが香ばしく焼き上がる様子を眺めるのも、この店ならではの贅沢な時間です。コースの締めには山菜の混ぜご飯や山菜の酢の物が登場し、デザートにはフルーツたっぷりのレモンゼリーなどが供されます。

出川哲朗・唐沢寿明・井口浩之・ウエストランド