2025年11月25日放送の【福山雅治×大泉洋 超!!弾丸2人旅inニューヨーク】で紹介した、最高峰の寿司のお店は『sushi Noz』です。

Sushi Nozは2018年に北海道出身のシェフ、阿部望さんによってニューヨークのアッパーイーストサイドに開業した江戸前寿司の名店です。

阿部シェフは幼少期、祖父が営む水産会社で雲丹やいくら、タラバガニといった最高の魚介類に触れたことで料理の道を志しました。札幌で修業を始めた後、江戸前寿司発祥の地である東京で長年研鑽を積み、熟成や酢締めなど江戸時代から続く伝統技法を習得しました。
2007年にニューヨークへ移り、著名な寿司店「すし田」で腕を磨いた後、満を持して自身の店を開業しました。2020年にミシュラン一つ星を獲得し、2023年には二つ星に昇格した世界的に認められた寿司店です。

店の最大の特徴は、古都京都の寺院を思わせる数寄屋造りの空間です。
日本から運ばれた1,000以上の檜や杉材が釘を一本も使わずに伝統的な継ぎ手技法で組み上げられており、店内に入った瞬間、日本の静かな森を歩いているかのような檜の香りに包まれます。メインダイニングの中心には樹齢200年の檜カウンターが据えられ、その傍らには江戸時代に使われていた伝統的な氷冷蔵庫が配置されています。
もう一つのダイニングルームには、かつて日本の皇族のために使われた貴重なタモの木で作られた6席のアッシュルームカウンターがあります。着物姿のスタッフが本格的な日本式のおもてなしで迎えてくれる、まさにニューヨークにいながらにして日本を体験できる空間となっています。

おまかせコースはこの店の真骨頂です。5~6品の前菜「おつまみ」から始まり、季節の握り寿司12~14貫、味噌汁、玉子焼き、デザートへと続く約2時間半の美食の旅が展開されます。
おつまみでは、真鯛のポン酢添えや氷魚の煮物など、旬の魚と野菜を使った温かい料理と冷たい料理が交互に供され、繊細な味わいが五感を刺激します。握りの部分では、
阿部シェフが東京の豊洲市場から直送される最高級の魚介類を、熟成技術を駆使して提供します。塩や醤油、酢に漬け込んだり湯引きしたりと、伝統的な江戸前の技法により魚本来の旨味を最大限に引き出しています。

握りの中でも特に印象的なのが甘海老やスミイカ、そして穴子です。穴子は竹の葉の上で炭火で燻製にされ、自家製のツメで仕上げられた逸品で、海の香りとスモーキーな風味が絶妙に調和しています。

また、宮崎産の本マグロは赤身、中トロ、大トロと三種類が供され、それぞれ異なる旨味と食感を楽しめます。北海道産の馬糞雲丹は濃厚でクリーミーな味わいが特徴です。

福山雅治・大泉洋